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提案書11(2003頁~2199頁)医療技術評価・再評価提案書 (101 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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1)名称
2)著者
3)雑誌名、年、月、号、ページ

停留精巣診療ガイドライン
日本小児泌尿器科学会 学術委員会 編
日小児泌尿会誌、2005,14,117-152

4)概要

停留精巣の診療のアルゴリズム、疫学、分類、診断、病態、手術治療などについて解説している。腹腔鏡手術は単に低侵襲と
いうことのみならず、精巣固定術後の精巣萎縮の頻度が少なく、治療成績の観点においても従来の開放手術に比べて有用であ
る。精巣固定術の成功を精巣が陰嚢内に存在し、かつ萎縮がない状態と定義し、腹腔鏡手術に関する報告を集計すると、手術
成功率は精巣血管を温存する一期的精巣固定術が約96%、一期的Fowler-Stephens法が約78%、二期的Fowler-Stephens法が約
92%、自家精巣移植が約88%であった。とくに、Fowler-Stephens法に関しては、開放一期的手術の成功率が約67%、開放二
期的手術の成功率が約77%であり、腹腔鏡手術は開放手術と比べて良好な治療成績が期待できる。その理由として、腹腔鏡手
術では拡大した良好な視野で精巣周囲の側副血行路を温存し、精管を骨盤内深くまで剥離可能であることが考えられる。

1)名称
2)著者
3)雑誌名、年、月、号、ページ

Evaluation and treatment of cryptorchidism: AUA guideline
Kolon TF, et al
J Urol, 2014, 192, 337-345

4)概要

停留精巣に対する診察、評価、手術治療などについて解説している。腹腔内停留精巣に対する精巣固定術を行う場合には精巣
血管の状態を見極めて治療方針を決定すべきであり、腹腔内停留精巣を陰嚢内に下降させるのに精巣血管が十分長い場合は精
巣血管を切断することなく精巣固定術が可能であるが、精巣血管の長さが短い場合は精巣血管を切断せざるをえない。腹腔内
停留精巣を陰嚢まで下降させることが可能かどうか、精巣血管の距離を測る目安として腹腔鏡下に患側精巣を対側の内鼠径輪
まで容易に移動させることが可能かどうかで判断できるという報告がある一方、その目安だけでは腹腔内精巣を陰嚢まで下降
させることが可能かどうか予測困難であるという報告もある。開放手術と腹腔鏡手術を合わせた集計での手術成功率は、精巣
血管を温存する一期的精巣固定術が約96%、一期的Fowler-Stephens法が約79%、二期的Fowler-Stephens法が約86%であった
が、すべての報告が観察研究であるため症例選択や手術術式適応のバイアスがみられる。

⑯参考文献1

⑯参考文献2

1)名称
2)著者
3)雑誌名、年、月、号、ページ

Evaluation of Fowler–Stephens orchiopexy for high-level intra-abdominal cryptorchidism: a systematic review and
meta-analysis
Yu C, et al
Int J Surg, 2018, 60, 74-87

4)概要

高位の腹腔内停留精巣に対するFowler-Stephens法に関する60論文についてシステマティックレビューが行われた。このメタ
アナリシスによると、術式別の成功率は、開放手術による一期的:二期的Fowler-Stephens法が83%:81%、腹腔鏡手術によ
る一期的:二期的Fowler-Stephens法が87%:89%であった。また、術後の精巣萎縮率は、開放手術による一期的:二期的
Fowler-Stephens法が12%:8%、腹腔鏡手術による一期的:二期的Fowler-Stephens法が17%:8%であった。いずれの術式も
治療成績は良好だが、最も成功率が高く、最も術後の精巣萎縮率が低い術式である腹腔鏡手術による二期的Fowler-Stephens
法が第一選択肢として推奨できる。

1)名称
2)著者
3)雑誌名、年、月、号、ページ

Is staging beneficial for Fowler-Stephens orchiopexy?: a systematic review
Elyas R, et al
J Urol 2010; 183: 2012-2018

4)概要

高位の腹腔内停留精巣に対するFowler-Stephens法に関する61論文についてシステマティックレビューが行われた。このメタ
アナリシスによると、術式別の成功率は、開放手術による一期的:二期的Fowler-Stephens法が82%:86%、腹腔鏡手術によ
る一期的:二期的Fowler-Stephens法が83%:89%であった。また、開放手術と腹腔鏡手術に分けずに、一期的FowlerStephens法と二期的Fowler-Stephens法の成功率を比較し、二期的手術を望ましいとするオッズ比は2.0であった。いずれの術
式も治療成績は良好だが、一期的Fowler-Stephens法よりも二期的Fowler-Stephens法の成功率がより高い。

1)名称
2)著者
3)雑誌名、年、月、号、ページ

非触知精巣に対する腹腔鏡を用いた診断と精巣固定術
白石晃司、他
西日泌尿、2016、78、165-171

4)概要

二期的Fowler-Stephens法を施行し2年以上経過観察できた腹腔内停留精巣15例21精巣において、手術合併症や再挙上を認めた
症例はなく、1精巣に軽度の萎縮がみられた。非触知精巣の診断において腹腔鏡検査は極めて有用であり、二期的FowlerStephens法の短期的な有効性と安全性について確認できたが,将来的な造精機能や発癌,さらには加齢に伴う男性性腺機能低
下症などへの関与についての検討が必要である。

⑯参考文献3

⑯参考文献4

⑯参考文献5

※⑮については、1.の「主たる申請団体」および「上記以外の申請団体」以外に、提案される医療技術に関する研究、会合、論文発表等を実施している学会等
の関連団体や研究者等の名称を記載すること。

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