提案書11(2003頁~2199頁)医療技術評価・再評価提案書 (133 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》 |
ページ画像
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
【技術の概要】 褥瘡に関する診療ガイドラインに基づき、褥瘡治癒促進を目的とした特定の栄養療法と指導を行う。
エネルギー、蛋白質の強化
特定の栄養素の強化
(30kcal/kg以上) (1.0g/kg以上)
(アルギニン、コラーゲン加水分解物
などガイドラインに示される栄養素)
褥瘡の栄養管理に一定*の経験を有する
管理栄養士の栄養指導 *3年程度
・褥瘡の治癒過程に基づく特定栄養素の選択や量の調整
・補助食品の継続使用の指導(嚥下機能評価含む)等
【診療報酬上の取扱い】 B 医学管理料等 月1回 350点(2月を上限)
【対象疾患】皮下組織に至る褥瘡(筋肉、骨等に至る褥瘡を含む)(DESIGN-R分類D3、D4およびD5) ※年間対象患者:最大26,500名
• 敗血症など全身的な感染状態(DESIGN分類 I9)にない褥瘡
※年間実施回数:53,000件
• 低栄養状態で経口・経腸栄養による栄養管理が行われている18歳以上の入院および外来患者
(令和3年社会医療診療行為別統計より推計)
【現在当該疾患に対し行われている治療法との比較】
【有効性】
• 特定の栄養素の必要量を満たすための補助食品の使用には
コストがかかるため、実施・継続が困難な状況にある。
• 当該栄養療法は、重度褥瘡に対する創面積の減少、褥瘡重症度
の改善につながり (エビデンスレベル1a-2a)、費用対効果に優れてい
る。有害事象は通常の栄養管理と変わらない。
• 基礎疾患を併存し、治癒までに長期間を要する重度褥瘡
患者には、従来の栄養食事指導では回数や頻度が不足する。
• 重度褥瘡患者に対し、より頻回・継続的な栄養指導が可能である。
日本褥瘡学会ガイドライン(2022):「高エネルギー・高蛋白質の栄養補給を提案する」、「亜鉛、アスコルビン酸、アルギニン、L-カルノシン、
n-3系脂肪酸、コラーゲン加水分解物、β-ヒドロキシβ-メチル酪酸、α-ケトグルタル酸オルニチンなど疾患を考慮したうえで補給してもよい」
褥瘡の面積の変化
減少
増加
高蛋白質、アルギニン、亜鉛、抗酸化ビタミン含有補助食品摂取による褥瘡面積の変化:
2135
海外のメタアナリシス (Cereda E, 2017)
コ
ス
ト
差
(
介
入
群
|
対
照
群
)
非効果的/費用増
効果的/費用増
非効果的/費用減
効果的/費用減
創面積減少率の差(介入群-対照群)
当該栄養療法の費用増分効果比分析(Cereda E, 2017)