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提案書11(2003頁~2199頁)医療技術評価・再評価提案書 (19 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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プラスマイナス
予想影響額(円)

減(-)
-78,412,570

その根拠

予想影響額
備考

食道の粘膜損傷に創閉鎖を行った場合、全例で穿孔が予防できるとした(1.6→0%)。穿孔が起こった場合、入院期間が3週間
延長すると想定し、その場合に63万円追加の医療費がかかると見積もった。
偶発症ハイリスク患者の胃粘膜下層剥離術後に創閉鎖を行った場合、後出血を23.4%から2.8%へ、穿孔し保存加療となる割合
を4.5%から0%に、穿孔し手術となる割合を0.5%から0%に低減できるとした。穿孔し、3週間の入院期間の延長、中心静脈栄
養、抗生剤の投与が必要となった場合、63万円と見積もった。穿孔し緊急手術(K647胃縫合術等)や入院期間が延長した場合
の医療費を250万円と見積もった。
十二指腸内視鏡的粘膜下層剥離術後に創閉鎖を行った場合、後出血を17.3%から2%へ、穿孔し手術となる割合を25%から1.7%に
低減できると見積もった。穿孔し緊急手術(K703 1 膵頭十二指腸切除術の場合)や入院期間が延長した場合の医療費を250万
円と見積もった。
偶発症ハイリスク患者の大腸膜下層剥離術後に創閉鎖を行った場合、後出血を33.3%から5%へ、穿孔し保存加療となる割合を
4%から0.5%に、穿孔し手術となる割合を1%から0.5%に低減できると見積もった。穿孔し、3週間の入院期間の延長、中心静脈
栄養、抗生剤の投与が必要となった場合、63万円と見積もった。穿孔し手術(K719 3結腸切除術、K726人工肛門造設術、
K637-2経皮的腹腔膿瘍ドレナージ術)や入院期間が延長した場合の医療費を136万円と見積もった。
後出血が起こった場合、頻回のK654内視鏡的止血術、輸血などが必要で、その医療費は胃と大腸で50万円、十二指腸では70万
円(K682-3 内視鏡的経鼻胆管ドレナージ術を含む)と見積もった。
以上より、創閉鎖をすることで偶発症の低減により削減できる医療費は、①1,169,932,570円と見積もられた。偶発症ハイリ
スク症例で創閉鎖を行う割合は8割と推察しているため、創閉鎖を行っても偶発症を生じてしまう患者が、192例と考えられ
た。以上より、4500例に対して創閉鎖を行った場合、4,500-192=4,308例は、偶発症の発症を軽減されることができると考え
られた。偶発症が起こらなかった患者は、入院期間を3日間短縮することが可能と考えられるため、②6万円
X4,308=258,480,000円の医療費削減効果があると考えられた。本技術の手技保険点数を30,000点と設定しているため、本技術
の導入による影響額は30万円X4,500例-①1,169,932,570円(偶発症の低減効果)-②258,480,000円(入院期間短縮効果)=78,412,570円と推察される。

⑪提案される医療技術において使用される医薬品、医療機 体内用結さつクリップ、ディスポーザブル結紮装置、単回使用自動縫合器、単回使用持針器、吸収性有棘縫合糸、自然開口向
器又は体外診断薬
け単回使用内視鏡用非能動処置具(ゼオタイアッパー、ディスポーザブルループカッター、リップ装置、OTSCツイングラス
(主なものを記載する)
パー)
⑫提案される医療技術の海外における公的医療保険(医療
保障)への収載状況

3)調べていない

1)を選択した場合は、下の欄に詳細を記載。

※ 該当する場合、国名、制度名、保険適用上の特徴
(例:年齢制限)等
⑬提案される医療技術の先進医療としての取扱い
⑭その他

特になし

⑮当該申請団体以外の関係学会、代表的研究者等

⑯参考文献1

⑯参考文献2

⑯参考文献3

Per-Oral Endoscopic Myotomy: A Series of 500 Patients.
Inoue H, Sato H, Ikeda H, Onimaru M, Sato C, Minami H, Yokomichi H, Kobayashi Y, Grimes KL, Kudo SE.
J Am Coll Surg. 2015 Aug;221(2):256-64.
アカラシアに対する内視鏡下筋層切開術の短期成績を示した研究。1.6%(8/500)に被覆粘膜損傷を生じた。

1)名称

Endoscopic hand suturing for mucosal defect closure after gastric endoscopic submucosal dissection may reduce
the risk of postoperative bleeding in patients receiving antithrombotic therapy.

2)著者

Akimoto T, Goto O, Sasaki M, Mizutani M, Tsutsumi K, Kiguchi Y, Takatori Y, Nakayama A, Kato M, Fujimoto A,
Ochiai Y, Maehata T, Kaise M, Iwakiri K, Yahagi N.

3)雑誌名、年、月、号、ページ

Dig Endosc. 2022 Jan;34(1):123-132.

4)概要

胃粘膜下層剥離術後の欠損を外科糸によって閉鎖することにより、偶発症のハイリスク患者においても、偶発症発生を0/20に
減少させることを明らかにした。

1)名称

Efficacy of endoscopic preventive procedures to reduce delayed adverse events after endoscopic resection of
superficial nonampullary duodenal epithelial tumors: a meta-analysis of observational comparative trials.

1)名称
2)著者
3)雑誌名、年、月、号、ページ
4)概要

Tsutsumi K, Kato M, Kakushima N, Iguchi M, Yamamoto Y, Kanetaka K, Uraoka T, Fujishiro M, Sho M; Japan Duodenal
Cancer Guideline Committee.
Gastrointest Endosc. 2021;93:367-374.
十二指腸の内視鏡切除術後の欠損部を閉鎖した比較試験4報のメタ解析。創部の閉鎖が遅発性偶発症発生を80%以上減少(リ
スク比 0.19 [95%CI, 0.10-0.38; P <0.01])させることが示された。
十二指腸癌診療ガイドライン 2021年版
十二指腸癌診療ガイドライン作成委員会
金原出版、P23-25, CG5
創部の被覆を含めた偶発症の予防を行うことを弱く推奨すると記載されている.

1)名称

Clip-on-clip closure method for a mucosal defect after colorectal endoscopic submucosal dissection: a
prospective feasibility study.

2)著者
3)雑誌名、年、月、号、ページ

Nomura T, Matsuzaki I, Sugimoto S, Oyamda J, Kamei A, Kobayashi M.
urg Endosc. 2020 Mar;34(3):1412-1416.

4)概要

偶発症ハイリスク患者の大腸内視鏡的粘膜下層剝離術後の粘膜欠損を閉鎖すると偶発症の発生率を0/30に減少することを明ら
かにした。

2)著者

4)概要

⑯参考文献5

日本消化器病学会

1)名称
2)著者
3)雑誌名、年、月、号、ページ
4)概要

3)雑誌名、年、月、号、ページ

⑯参考文献4

d. 届出はしていない

※⑮については、1.の「主たる申請団体」および「上記以外の申請団体」以外に、提案される医療技術に関する研究、会合、論文発表等を実施している学会等
の関連団体や研究者等の名称を記載すること。

2021