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提案書11(2003頁~2199頁)医療技術評価・再評価提案書 (73 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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医療技術評価提案書(保険既収載技術用)
整理番号

335202

※事務処理用

提案される医療技術名
申請団体名

肝芽腫の肺転移切除に対する術中血管等描出撮影加算の適応拡大
日本小児外科学会
20小児外科

主たる診療科(1つ)
提案される医療
技術が関係する
診療科

14呼吸器外科
関連する診療科(2つまで)
00なし

提案される医療技術又は提案される医療技術に類似した
医療技術の提案実績の有無



過去に提案した年度
(複数回提案した場合は、直近の年
度)
「実績あり」の
場合、右欄も記
載する

リストから選択

提案当時の医療技術名

有無をリストから選択

追加のエビデンスの有無
診療報酬区分
診療報酬番号

再評価区分(複数選択可)


939-2
1-A

算定要件の見直し(適応)

1-B

算定要件の見直し(施設基準)

該当する場合、リストから○を選択

1-C

算定要件の見直し(回数制限)

該当する場合、リストから○を選択

2-A

点数の見直し(増点)

該当する場合、リストから○を選択

2-B

点数の見直し(減点)

該当する場合、リストから○を選択



項目設定の見直し





保険収載の廃止

該当する場合、リストから○を選択



新規特定保険医療材料等に係る点数

該当する場合、リストから○を選択



その他(1~5のいずれも該当しない)

該当する場合、リストから○を選択

「6

提案される医療技術の概要(200字以内)



その他」を選んだ場合、右欄に記載

インドシアニングリーン(ICG)は静注されると血中蛋白と結合し、肝細胞に取り込まれる。肝芽腫や肝細胞癌は肝細胞由来の腫瘍細胞であるた
めこれらの原発巣及び転移巣に取り込まれる。ICGは中心波長760nmの赤外線を照射すると波長830nmの傾向を放射する性質をもつ、したがって術
前にICGを静注しておき、術中に赤外線を照射して蛍光カメラで検出すれば腫瘍の部分が可視化でき、切除が可能となる。

文字数: 193

再評価が必要な理由

ICG蛍光ナビゲーションによる手術の承認適応は肝機能検査、循環機能検査、乳がん、悪性黒色腫におけるセンチネルリンパ節の同定などで認め
られているが肝腫瘍の肺転移巣に対する使用は適応外使用に該当する。現状では各施設での倫理委員会での承認及びインフォームドコンセントが
必要な状況であるが、本邦の有用性に関する報告は本邦を中心に多数報告されており、適応拡大の検討の必要があると考える。

【評価項目】

①再評価すべき具体的な内容
(根拠や有効性等について記載)

2015年以降、本邦を中心に肝芽腫の肺転移巣に対するICGナビゲーション手術の有用性が多数報告されている。(以下5文献引用)
1) Navigation using indocyanine green fluorescence imaging for hepatoblastoma pulmonary metastases surgery. Kitagawa N, et al
Pediatr Surg Int. 2015
10例の肝芽腫肺転移巣の手術に対してICGを用いたナビゲーション手術を行った。切除した病変で腫瘍細胞がvibaleであった部位は全てICG陽性で
あった。疑陽性の病変があることが今後の課題であるが本手法は肺の小転移巣同定に有用であることが示された。
2) Navigation surgery using indocyanine green fluorescent imaging for hepatoblastoma patients. Souzaki R, et al. Pediatr Surg
Int. 2019
肝芽腫5例の患者の10回の手術にICGを用いたナビゲーション手術を行った。転移巣11病変でICGで同定できたものの大きさは7.4 ± 4.1 mm (1.215 mm)であった。
3) Computed tomography-guided marking using a dye-staining method for preoperative localization of tiny pulmonary lesions in
children. Yamamichi T, et al. Pediatr Surg Int. 2021
肝芽腫の肺転移、12例の患者、22病変についてCTガイド下にマーキングを行った後、ICGを用いたナビゲーション手術を行った。18病変(81.8)
の病変がCTマーキングが可能であり、そのうち10病変viable cellが認められた。CTガイドマーキングで同定されなかった2病変がICGで陽性で
viable cellが認められた。
4) Combined Use of Three-Dimensional Construction and Indocyanine Green-Fluorescent Imaging for Resection of Multiple Lung
Metastases in Hepatoblastoma. Komatsu S, et al.
Children (Basel). 2022
肝芽腫で100ヵ所以上の肺転移巣を有する症例に対してICGを用いたナビゲーション手術を行い、15か月disease freeの状態であるとする症例報
告。大変多くの転移巣に対する手術で本法は有効であるとしている。
5) Clinicopathological study of surgery for pulmonary metastases of hepatoblastoma with indocyanine green fluorescent imaging.
Yoshida M, et al. Pediatr Blood Cancer. 2022
肝芽腫の肺転移巣、16例に対して、61回、ICGを用いたナビゲーション手術を行った。350病変がICG陽性、23ヵ所がICG病変であった。そのうち
250ヵ所で腫瘍細胞が認められた。
以上のようにICG蛍光ナビゲーション手術により、肝芽腫の肺転移巣を同定し、外科的に切除することの有用性が近年多く報告されている。本法
は肝機能検査、循環機能検査、乳がん、悪性黒色腫におけるセンチネルリンパ節の同定など他の手技においてすでに保険承認が認められているた
め、その有効性は広く認識され、赤外線カメラシステムについても多くの施設で取り入れられ、整備されている。そのような施設においては、既
存のハードシステムを利用することが可能である。このような状況において、本術式の承認領域を肝悪性腫瘍(肝芽腫)の肺転移巣へ拡大するこ
とは合理的であると考えられる。

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