提案書01(0001頁~0202頁)医療技術評価・再評価提案書 (172 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》 |
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整理番号
※事務処理用
提案される医療技術名
申請団体名
215102
抗がん剤としての治療用放射性医薬品無菌製剤処理加算
日本核医学会
主たる診療科(1つ)
提案される医療
技術が関係する
診療科
28放射線科
38その他(診療科名を右の空欄に記載する。)
核医学科
関連する診療科(2つまで)
00なし
提案される医療技術又は提案される医療技術に類似した医
療技術の提案実績の有無
過去に提案した年度
(複数回提案した場合は、直近の年
度)
「実績あり」の
-
場合、右欄も記 提案当時の医療技術名
載する
リストから選択
追加のエビデンスの有無
無
提案される医療技術の概要
(200字以内)
無
放射線被ばくに考慮し、放射性医薬品の飛散・除染を考慮しつつ、安全キャビネット等を用いた無菌環境下で無菌製剤処理
を行う。放射性医薬品の使用に関して知識と経験を有する常勤の薬剤師(核医学認定薬剤師等)が、無菌製剤処理を行う放
射性医薬品を用いる患者ごとに、投与量、投与経路構築、投与速度、投与間隔、併用薬、副作用対応等に関する薬学的管理
を行う。
文字数: 169
対象疾患名
保険収載が必要な理由
(300字以内)
放射線内用療法が対象とする悪性腫瘍
治療用の放射性医薬品には一部カプセル剤があるが、大半は注射剤であり、作業内容として、院内で安全キャビネット内で
の調製、患者条件や入手後の放射能減衰量から換算した必要量の分注、放射性物質を周囲に汚染させないような投与経路の
作成等であり、一般の抗がん剤と同様の無菌製剤としての取り扱いと共に、放射性物質としての取り扱いが必要である。ま
た併用薬や副作用対応などの薬学管理が必要となる。院内調製の際の放射性物質による標識操作はバイアル内での無機化学
反応であるため、高い標識率と純度を担保するため、化学の知識に長け、放射線の取り扱いを習熟した薬剤師により行われ
る事が重要と考えられ、本提案を行うものである。
文字数: 298
【評価項目】
①提案される医療技術の対象
・疾患、病態、症状、年齢等
放射線内用療法が対象とする悪性腫瘍
②提案される医療技術の内容
・方法、実施頻度、期間等
(具体的に記載する)
放射線内用療法が対象とする悪性腫瘍を治療目的とする放射性医薬品の調製、品質管理、分注、投与経路作成、薬学管理等
を行う。放射性医薬品の調製および品質管理・分注で現在対象となるのはCD20陽性の再発または難治性低悪性度リンパ腫を
対象とする90Y-ゼヴァリン、分注で対象となるのは骨転移のある去勢抵抗性前立腺癌を対象とする223Ra-ゾーフィゴ、ソマ
トスタチン受容体陽性の神経内分泌腫瘍を対象とする177Lu-ルタテラ、MIBG集積陽性の治癒切除不能な褐色細胞腫・パラガ
ングリオーマを対象とする131I-ライアットの4種類である。それぞれ抗がん剤であるため、併用薬、副作用対応等の薬学管
理が必要となる。2017年の(公社)日本アイソトープ協会調査による第8回全国核医学診療実態調査報告書によると、非密
封RIを用いた核医学治療(内用療法)実施施設は418施設であり、それぞれの年間実施件数はゼヴァリン185件、ライアット
39件、ゾーフィゴ1,194症例延べ4,353件であり、ルタテラはこの時点で上市されていなかったが、同様の件数と考えられ
る。
区分
③対象疾患に対
して現在行われ
ている医療技術
(当該医療技術
が検査等であっ
て、複数ある場
合は全て列挙す
ること)
M
番号
000-2
医療技術名
放射性同位元素内用療法管理料
既存の治療法・検査法等の内容
・B細胞性非ホジキンリンパ腫に対するもの
B細胞性非ホジキンリンパ腫の患者に対して、90Y-ゼヴァリンを院内で調製し、品質管理後、必要量を分注して静注により
放射性同位元素内用療法を行い、計画的な治療管理を行う。
・骨転移のある去勢抵抗性前立腺癌に対するもの
骨転移のある去勢抵抗性前立腺癌がんの患者に対して、223Ra-ゾーフィゴを患者体重および供給放射能量から換算した必要
量を分注し、静注することで放射性同位元素内用療法を行い、計画的な治療管理を行う。必要に応じて骨折予防に対する投
薬を行う。
・神経内分泌腫瘍に対するもの
ソマトスタチン受容体陽性の神経内分泌腫瘍の患者に対して、177Lu-ルタテラを必要量、閉鎖系の投与経路を作成して必要
量を静注することで放射性同位元素内用療法を行い、計画的な治療管理を行う。腎臓障害を防止するため、本剤投与前から
アミノ酸製剤を持続的に投与する。
・褐色細胞腫に対するもの
MIBG集積陽性の治癒切除不能な褐色細胞腫(パラガングリオーマを含む。)の患者に対して、131I-ライアットを必要
量静注することで放射性同位元素内用療法を行い、計画的な治療管理を行う。
④有効性・効率性
・新規性、効果等について③との比較
・長期予後等のアウトカム
③に記載する医師が行う治療行為とは異なり、当提案は質の高い院内注射剤を提供するものである。当提案の採用により、
治療の品質が向上し、安全性も向上する。
放射性同位元素内用療法用放射性医薬品を医療機関内で院内調剤する場合、専門の知識及び経験を有する薬剤師が取り扱う
事となり、全国で均霑化された技術により高い品質が担保された放射性同位元素内用療法用放射性医薬品が提供されること
で、被験者の無用の被曝を軽減できるためである。さらに、分注作業がある場合、術者の被ばく低減、ラベル貼付の徹底等
による患者取り違え事故リスクの低減なども期待される。また、無菌的に投与ラインを作成し輸液バッグから放射性薬剤バ
イアルを通して直接患者静脈ラインへ投与する。また、腎障害予防のため長時間にわたるアミノ酸輸液が必要であり、催吐
制御も薬学的に必要となる。
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