提案書02(0203頁~0398頁)医療技術評価・再評価提案書 (114 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》 |
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整理番号
225202
※事務処理用
提案される医療技術名
申請団体名
JAK2遺伝子変異解析
日本血液学会
07血液内科
主たる診療科(1つ)
提案される医療
技術が関係する
診療科
12神経内科
関連する診療科(2つまで)
03循環器内科
提案される医療技術又は提案される医療技術に類似した
医療技術の提案実績の有無
有
過去に提案した年度
(複数回提案した場合は、直近の年
度)
「実績あり」の
場合、右欄も記
載する
提案当時の医療技術名
平成30年度
JAK2遺伝子変異解析
有
追加のエビデンスの有無
D
診療報酬区分
診療報酬番号
再評価区分(複数選択可)
D006-16
1-A
算定要件の見直し(適応)
該当する場合、リストから○を選択
1-B
算定要件の見直し(施設基準)
該当する場合、リストから○を選択
1-C
算定要件の見直し(回数制限)
2-A
点数の見直し(増点)
該当する場合、リストから○を選択
2-B
点数の見直し(減点)
該当する場合、リストから○を選択
3
項目設定の見直し
該当する場合、リストから○を選択
4
保険収載の廃止
該当する場合、リストから○を選択
5
新規特定保険医療材料等に係る点数
該当する場合、リストから○を選択
6
その他(1~5のいずれも該当しない)
該当する場合、リストから○を選択
「6
提案される医療技術の概要(200字以内)
○
その他」を選んだ場合、右欄に記載
JAK2遺伝子変異は、真性多血症(PV)において約95%、本態性血小板血症(ET)、原発性骨髄線維症(PMF)で約60%の頻度で認められる。PVやETでは
経時的にJAK2変異アレル頻度が増加し、血栓症や出血の合併や二次性MFへの病型移行に大きく関与をしている。血栓症や出血合併症リスクの再検
討や病型移行の診断にJAK2遺伝子変異解析でそのアレル比頻度を再検査することは臨床的に重要である。
文字数: 194
再評価が必要な理由
PVやETにおいて血栓症や出血合併症を予防することは、生命予後を改善させ患者のquality of lifeを維持するだけでなく、患者の治療費や患者
介護に必要となる高額な医療費を削減することになり臨床的かつ医療経済的に重要である。またPVやETから骨髄線維症(MF)の病型移行を診断する
には骨髄生検検査が必要となるが、骨髄生検検査は患者に対して侵襲があるだけでなく高額でもあるため病型移行が疑われる患者に対して十分に
行われていない。PVやETでは経時的にJAK2V617F変異アレル頻度が増加し、血栓症や出血の合併やMFへの病型移行に大きく関与をしていることが
明らかになった。現在JAK2遺伝子変異解析は、PV、ET、PMFの診断補助を目的として、患者1人につき1回に限り算定できることになっている
が、経時的にJAK2V617F変異アレル頻度を測定することでPVやETにおいて血栓症や出血合併症リスクを再検討することが可能となり抗血小板薬や
細胞減少療法を適切に行うことができるようになる。また、PVやETからMFの病型移行をより早期に診断することも可能となりJAK阻害薬などの高
額治療薬を適切に投与することができるようになる。さらにPV治療薬として最近承認されたロペグインターフェロンアルファ-2bは、JAK2V617F変
異アレル頻度を漸減させ、一部の患者では治癒も期待できる。したがって、JAK2V617F変異アレル頻度の測定は診断の目的だけではなく治療効果
の判定にも有用であり、これらの臨床的重要性や、医療費削減にもつながることが期待されることから、患者1人につきJAK2V617F遺伝子変異解
析の複数回の算定が可能となるように項目設定の見直しが必要である。
【評価項目】
①再評価すべき具体的な内容
(根拠や有効性等について記載)
PVやET患者において経時的にJAK2V617F変異アレル頻度が増加している患者は、増加していない患者と比較して有意に血栓症や出血の合併症が多
かった。またETの一部の患者はPVに、ETやPVの一部の症例はMFに病型移行するが、ETからPVに、あるいはPVやETからMFに病型移行をした患者は病
型移行しなかった患者と比較して有意にJAK2V617F変異アレル頻度が高かった。さらに診断時と比較をして有意にJAK2 V617F変異アレル比頻度が
増加した患者は有意にMFに病型移行する症例が多かった。したがって経時的にJAK2V617F変異アレル頻度を測定することで、PVやETにおいて血栓
症や出血合併症リスクを再検討し、抗血小板薬や細胞減少療法を適切に行うことが可能となるだけでなく、PVやETからMFの病型移行をより早期に
診断することが可能となりJAK阻害薬などの高額治療薬を適切に投与することが可能となる。また、ロペグインターフェロンアルファ-2bは、
JAK2V617F変異アレル頻度を有意に減少させることから、治療を終了できる可能性が期待されている。以上のことから経時的にJAK2V617F変異アレ
ル頻度を測定することは血栓症や出血合併症のリスク評価や病型移行の診断だけでなく、治療効果の判定にも有用であり、患者1人につき複数回
の算定が可能となるように項目設定の見直しの必要がある。
②現在の診療報酬上の取扱い
・対象とする患者
・医療技術の内容
・点数や算定の留意事項
JAK2遺伝子変異解析は、PV、ET、MFの診断補助を目的として、患者1人につき1回に限り算定できる。
D
診療報酬区分(再掲)
診療報酬番号(再掲)
D006-16
医療技術名
JAK2遺伝子変異解析
316