提案書02(0203頁~0398頁)医療技術評価・再評価提案書 (119 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》 |
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整理番号
225203
※事務処理用
提案される医療技術名
申請団体名
赤血球・好中球表面抗原検査
日本血液学会
07血液内科
主たる診療科(1つ)
提案される医療
技術が関係する
診療科
22小児科
関連する診療科(2つまで)
リストから選択
提案される医療技術又は提案される医療技術に類似した
医療技術の提案実績の有無
有
過去に提案した年度
(複数回提案した場合は、直近の年
度)
「実績あり」の
場合、右欄も記
載する
提案当時の医療技術名
令和4年度
赤血球・好中球表面抗原検査
無
追加のエビデンスの有無
D
診療報酬区分
診療報酬番号
再評価区分(複数選択可)
016-6
1-A
算定要件の見直し(適応)
該当する場合、リストから○を選択
1-B
算定要件の見直し(施設基準)
該当する場合、リストから○を選択
1-C
算定要件の見直し(回数制限)
該当する場合、リストから○を選択
2-A
点数の見直し(増点)
○
2-B
点数の見直し(減点)
該当する場合、リストから○を選択
3
項目設定の見直し
該当する場合、リストから○を選択
4
保険収載の廃止
該当する場合、リストから○を選択
5
新規特定保険医療材料等に係る点数
該当する場合、リストから○を選択
6
その他(1~5のいずれも該当しない)
該当する場合、リストから○を選択
「6
提案される医療技術の概要(200字以内)
その他」を選んだ場合、右欄に記載
発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)や再生不良性貧血(AA)などの骨髄不全患者が、免疫抑制療法によって改善する病態であるかどうかを判断
するためには、1%未満の微少なGPIアンカー膜蛋白欠失血球(PNH型血球)集団を検出することが重要である。0.01%程度の微少PNH型血球を検出す
るためには、解析する細胞数を増やすとともに、3-5種類の抗体を用いた精度の高い検査法(高精度法)を用いる必要がある。
文字数: 198
再評価が必要な理由
現行のD016-6の方法(保険収載法)では、「PNHの鑑別診断のため、2種類のモノクローナル抗体を用いて赤血球及び好中球の表面抗原の検索を
行った場合に算定できる。」と規定されている。しかし診療報酬の点数が320点と低く設定されているため、衛生検査所で行われている検査のPNH
型血球検出感度は1%程度となっている。0.01%程度の微少PNH型血球を検出するためには、解析に用いる細胞数を10万個に増やすとともに、3-5種
類のモノクローナル抗体を組み合わせて用いた精度の高いフローサイトメトリー法を行う必要がある。これを実施するには1,200点程度の診療報
酬が必要である。
【評価項目】
①再評価すべき具体的な内容
(根拠や有効性等について記載)
PNH型血球の検出は、骨髄不全患者の病態に免疫異常が関与しているかどうかを予測するうえで極めて有用である。厚生労働省特発性造血障害に
関する調査研究班の「発作性夜間ヘモグロビン尿症診療の参照ガイド」でも、高リスク骨髄異形成症候群(MDS)を除くすべての骨髄不全例に対
して、高精度フローサイトメトリーを行いてPNH型血球の有無を調べる必要があると記載されている。この高精度フローサイトメトリーによって
PNH型血球が陽性と判定される骨髄不全症例の80%では、PNH型血球の割合は1%未満である。ところが、現在承認されているD016-6「赤血球・好中
球表面抗原検査」は精度が低いため、PNH型血球が1%以上ある場合にしか「陽性」と判断されない。その結果、本来はPNH型血球陽性と判定される
べき骨髄不全例が「陰性」と判定され、不適切な治療が行われているのが現状である。この問題を解決するためには、血球系統に特異的なモノク
ローナル抗体を含む3-5種類のモノクローナル抗体を用いた高精度フローサイトメトリー法により、0.01%程度のPNH型血球を検出できる精度の高
い方法を用いる必要がある。
日本臨床検査医学会・日本臨床衛生検査技師会の協力を得てコスト分析調査を行ったところ、本検査を自施設で施行する際の総費用中央値は
10,345円であることが明らかになった。また、衛生検査所2社における検査費用の平均価格は12,600円との回答を得た。これらのことから、本検
査の診療報酬を1,200点に見直す提案を行うことにした。
②現在の診療報酬上の取扱い
・対象とする患者
・医療技術の内容
・点数や算定の留意事項
PNHが疑われる患者。年齢は問わない。
骨髄不全症の診断時および病態の進行が疑われる際に、EDTA加血7mLの末梢血を採取する。赤血球には抗CD55、抗CD59抗体等を用い、また好中球
には抗CD11b、抗CD55、抗CD59抗体等を用いて約10万個の細胞を解析し、PNH型血球を検出する。
日本臨床検査医学会と日本臨床衛生検査技師会により、高精度フローサイトメトリー法を自施設で施行している12施設におけるコスト分析調査を
行ったところ、総費用の中央値は10,345円であった。また、衛生検査所2社における検査費用の平均価格は12,600円との回答を得た。これらのこ
とから、本検査の診療報酬を1,200点に増点することが妥当と考える。
D
診療報酬区分(再掲)
診療報酬番号(再掲)
016-6
医療技術名
赤血球・好中球表面抗原検査
321