提案書02(0203頁~0398頁)医療技術評価・再評価提案書 (165 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》 |
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整理番号
230202
※事務処理用
提案される医療技術名
申請団体名
CPAP使用、PSGに関する在宅持続陽圧呼吸療法指導管理料2の算定要件(3)のウの改訂
日本呼吸器学会
02呼吸器内科
主たる診療科(1つ)
提案される医療
技術が関係する
診療科
03循環器内科
関連する診療科(2つまで)
01内科
提案される医療技術又は提案される医療技術に類似した
医療技術の提案実績の有無
有
過去に提案した年度
(複数回提案した場合は、直近の年
度)
「実績あり」の
場合、右欄も記
載する
提案当時の医療技術名
令和4年度
在宅持続陽圧呼吸療法指導管理料2の算定要件(3)のウの修正
有
追加のエビデンスの有無
C
診療報酬区分
診療報酬番号
再評価区分(複数選択可)
C107-2(3)のウ
1-A
算定要件の見直し(適応)
1-B
算定要件の見直し(施設基準)
該当する場合、リストから○を選択
○
1-C
算定要件の見直し(回数制限)
該当する場合、リストから○を選択
2-A
点数の見直し(増点)
該当する場合、リストから○を選択
2-B
点数の見直し(減点)
該当する場合、リストから○を選択
3
項目設定の見直し
該当する場合、リストから○を選択
4
保険収載の廃止
該当する場合、リストから○を選択
5
新規特定保険医療材料等に係る点数
該当する場合、リストから○を選択
6
その他(1~5のいずれも該当しない)
該当する場合、リストから○を選択
「6
その他」を選んだ場合、右欄に記載
提案される医療技術の概要(200字以内)
CPAP療法指導管理料2の算定要件ウについて、対象となる患者「(イ)無呼吸低呼吸指数(AHI)が20以上」を「15以上」へ見直しおよび「無呼吸
低呼吸指数(AHI)が40以上である患者は(ロ)の要件を満たせば対象患者となる」についても、「AHIが30以上」へ見直すことを提案する。
「CPAP療法は重篤な合併症(心不全など)のない患者では、Auto-CPAPによる在宅治療開始可能である」と追加を記す。
再評価が必要な理由
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の90%以上は閉塞性(OSAS)である。重症度については本邦のガイドライン(文献1)を含めて、世界中(文献2,3)で5≦AHI
<15を軽症、15≦AHI<30を中等症、30≦AHIを重症と定義している。本邦のガイドラインでは「CPAP治療はOSAに有効であり、OSAによる日中の眠
気などの臨床症状が強い症例、および中~重症例ではCPAP治療が第一選択となり、行うことを推奨する」が推奨1, エビデンスレベルAとなってい
る。この事は英国のNICEガイドライン(文献3)含めて世界的に認められている。また、OSASの疑いの強い人には簡易モニターで診断、治療しても
よいとされる(文献1,2)。簡易モニターで用いた3%酸素飽和度低下指数(ODI3%)をPSGのAHIへ置き換えると、PSGのAHIと比較して過小評価する
とされていたが、本邦の最近の資料でもPSGのAHIは[AHI = ODI3%*1.27 + 2.06](Matsumoto T, et al., Eur Respir J 2020)であり、簡易モニ
ターのODI3%はPSGのAHIを過小評価していた。また、AHI 30以上はUS Preventive Services Task ForceのSysteic Reviewで有意に全死亡率が上
昇しているので(Jonas DE,et al.JAMA 2017)、簡易モニターAHI 30以上は人道的にもCPAP適応とすべきである。最近、18万人のCPAP使用患者の
資料から1日1時間以上CPAP使用すると使用時間が1時間増す毎に入院率、救急受診率が5%以上減る事が報告された(文献4).。また、米国睡眠学会
のガイドライン(文献5)から、特定の合併症(心不全、神経筋疾患、重篤な呼吸器疾患など)がなければ(医師が可能と判断すれば)、Auto-CPAP
を利用しても在宅でのCPAP開始が許容されている。
【評価項目】
①再評価すべき具体的な内容
(根拠や有効性等について記載)
【ガイドライン上の重症度分類と診療報酬上の算定要件】
SAS患者の重症度分類については本邦や諸外国のガイドラインで、5≦AHI<15を軽症、15≦AHI<30を中等症、30≦AHIを重症と定義されている
(参考文献1-3)。しかしながら、本邦のSAS患者へのCPAP治療時の保険適応は「簡易モニターでAHIが40以上」、「PSGでAHIが20以上」とされて
いる。諸外国ではCPAP治療の適応基準は中等症以上のAHI≧15となっていることが多い。米国Medicareでは簡易モニターによるAHIの値とPSGによ
るAHIの値で診断のカットオフ値に差を設けていない。さらに本邦(文献1)Medicare,NICEのガイドライン(文献3)では「AHIが15以上」、または
AHIが5以上で強い自覚症状がある場合にCPAPの導入が可能である。米国睡眠学会のガイドライン(文献5)から、特定の合併症がなければ(医師が
可能と判断すれば)、Auto-CPAPを利用しても在宅でのCPAP開始が許容されている。
②現在の診療報酬上の取扱い
・対象とする患者
・医療技術の内容
・点数や算定の留意事項
・対象とする患者: 在宅持続陽圧呼吸療法を行っている入院中の患者以外で以下の要件を満たす患者。
(イ)AHIが20以上
(ロ)日中の傾眠、起床時の頭痛などの自覚症状が強く、日常生活に支障を来たしている
(ハ)睡眠ポリグラフィー上、頻回の睡眠時無呼吸が原因で、睡眠の分断化、深睡眠が著しく減少又は欠如し、持続陽圧呼吸療法により睡眠ポ
リグラフィー上、睡眠の分断が消失、深睡眠が出現し、睡眠段階が正常化する。
※AHIが40以上である患者は(ロ)の要件を満たせば対象患者となる。
・医療技術の内容:在宅持続陽圧呼吸療法に関する指導管理を行う。
・点数や算定の留意事項:当該管理料は、当該治療の開始後1,2カ月間の治療状況を評価し、当該療法の継続が可能であると認められる症例につ
いてのみ、引き続き算定の対象とする。
C
診療報酬区分(再掲)
診療報酬番号(再掲)
C107-2(3)のウ
医療技術名
在宅持続陽圧呼吸療法管理料2の算定要件ウの修正
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