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提案書02(0203頁~0398頁)医療技術評価・再評価提案書 (28 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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④有効性・効率性
・新規性、効果等について③との比較
・長期予後等のアウトカム

研究結果

⑤ ④の根拠と
なる研究結果等

①治療計画/指導内容を文書化し、継続的に患者に交付することにより、患者病識が向上し積極的な治療参画が実現する。
加えて、受診有無を患者ごとに常時管理しリマインド通知を行うことで、確実な治療継続を促すことができ、治療アウトカ
ムが向上する。
②治療継続により、緑内障進行リスクを大幅に下げ、失明者数を減少させることができる。
③医療経済性の試算においても、費用対効果に優れるとの結果。また、失明者数減少・重症化抑制により社会福祉費・介護
費用・生産性損失等の社会コスト削減につながり、全体における費用削減効果も見込まれる。
④視機能の衰え・視力低下による心理的・認知的フレイル、社会的フレイル、身体的フレイルを抑制し、健康寿命の延伸が
期待できる。

①適切な治療管理により、治療継続率は42.1%から94.2%に向上し、眼圧値は初回受診時に比較し、3.11mmHg下降していた
(参考文献4)。現在、緑内障に対するエビデンスに基づいた唯一確実な治療法は眼圧下降である(参考文献1)。
適切な治療管理により、治療継続率は24か月後でも91%であり、患者の高い治療意識が継続する。(日本視機能看護学会
誌、6:10-14, 2021)※追加エビデンス
②無治療群の緑内障進行率は60%に対し、治療群は20%。(Am J of Ophthalmol, 126(4): 498-505, 1998; CNTGS)
アドヒアランス不良は良好に比べ、緑内障進行速度が3.6倍。(Ophthalmology, 127(4), 477-483, 2020)
アドヒアランス不良は良好に比べ、失明のリスクが1.8倍。(Ophthalmology, 110(4): 726-733,2003)
③医療経済性の試算において、ICERは約324万円/QALYで費用対効果に優れる。また、失明者数は約1割減少し、社会コス
トの削減につながる。なお、全体における費用削減効果は20年で約1兆1,322億円(年平均で約566億円)と試算されている
(参考文献5)。
④視機能の衰え・視力低下は、心理的・認知的フレイル、社会的フレイル、身体的フレイルにつながり、自立機能低下・日
常生活制限により、健康寿命の短縮を及ぼす。(日本眼科啓発会議 アイフレイル啓発公式サイト:https://www.eyefrail.jp)
視力低下により、うつ・認知症リスクが増加する。(Ophthalmology, 122(6): 1102-1110, 2015)(Biores Open Access,
5(1): 228-234, 2016)
視力低下により、社会参加が減少する。(Soc Sci Med, 253:112959, 2020)
視力低下により、日常生活動の低下・転倒リスクが増加する。(J Am Geriatr Soc, 49(5): 664-672, 2001)
※④すべて追加エビデンス

2b

ガイドライン等での位置づけ

⑥普及性

ガイドライン等での記載あり(右欄に詳細を記載す
る。)

年間対象患者数(人)

100,000

国内年間実施回数(回)

400,000

緑内障診療ガイドライン 第5版(参考文献1、Minds診療ガイド
ライン作成マニュアルに準拠、Minds公開ステータス:選定審議
中)
緑内障治療におけるアドヒアランスの維持が治療の成否に大きく
関わり、アドヒアランス向上のための患者個別の文書による説
明・交付、および持続的長期管理を目指すための来院管理・リマ
インド通知を行うことの重要性が述べられている。

※患者数及び実施回数の推定根拠等

40歳以上の緑内障・高眼圧症の有病率は約5%(400万人)で、受診者数は約50万人。現状では、本治療管理の内容すべて
を実施できている施設は、緑内障専門医所属施設であっても約1.4%(参考文献2)であるが、患者の来院管理(来院がな
い患者へのリマインド通知)を行っている施設が約20%(参考文献2)であることを考慮し、50万人×20%にて、対象数を
100,000人とした。実施回数は3ヶ月に1回。

⑦医療技術の成熟度
・学会等における位置づけ
・難易度(専門性等)

・治療継続、アドヒアランスは緑内障進行抑制の重要な要素であり、患者に治療継続を促すためには、医療従事者による厳
密な患者指導と来院管理が重要である。(参考文献1)
・自覚症状に乏しい緑内障の患者説明・指導管理は他疾患に比べて難しく、医療従事者の大きな労力が必要となっている。
(参考文献2)

・施設基準
(技術の専門性
等を踏まえ、必
要と考えられる
要件を、項目毎
に記載するこ
と)

施設の要件
(標榜科、手術件数、検査や手術の体
制等)

眼科を標榜する保険医療機関

人的配置の要件
(医師、看護師等の職種や人数、専門
性や経験年数等)

眼科専門医

その他
(遵守すべきガイドライン等その他の
要件)

緑内障診療ガイドライン

⑧安全性
・副作用等のリスクの内容と頻度

特に問題なし

⑨倫理性・社会的妥当性
(問題点があれば必ず記載)

特に問題なし

第5版(参考文献1)

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