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提案書02(0203頁~0398頁)医療技術評価・再評価提案書 (131 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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減(-)

プラスマイナス
予想影響額(円)

79.7億円/年

その根拠

【予想される当該技術にかかる医療費】
200点×10円×182万回 = 36.4億円/年 ・・・・・・①
【当該技術の保険収載に伴い減少が予想される医療費】a) 高リスク患者の適正治療による効果
治療中高血圧患者の血圧コントロール率が低い理由の1つは、医師が正確な血圧情報を得られていないことにある。その要
因として、(A) 診察室血圧によって診療を行っていることと、(B)家庭血圧を使用していても正確に伝達されないことが考
え得る12)。(A)については、患者が診察室では正常血圧だが通常は高血圧である仮面高血圧の場合に、治療が充分な効果を
発揮できないことになる。治療中患者の仮面高血圧の頻度は11~33%と仮定されているが5)、家庭血圧によってこれらの患
者を検出できる。また、(B)については、多くの例で家庭血圧の過少申告、過大申告あるいは架空の値の記録も認められる
と言われている5)。治療中高血圧患者の30%に仮面高血圧が存在するとされる。さらに、昼間の高血圧の約25%が夜間のみ
血圧が高い仮面夜間高血圧を持つと考えられ13, 14)、計37.5%の仮面高血圧が存在するとする。本技術を導入する施設の
比率が10%とした上で、昼間および夜間の高い血圧が電子媒体を介した血圧管理によって正しく医師に伝達され、治療が加
えられ、全体で収縮期血圧が10mmHg低下したとする。収縮期血圧が2mmHg低下すると脳卒中罹患率が6.4%、虚血性心疾患罹
患率が5.4%減少すると推定されている4)ので、脳卒中、虚血性心疾患の患者はそれぞれ1.2%(0.064X5X0.375X0.1)と
1.0%(0.054X5X0.375X0.1)減少する。脳卒中、虚血性心疾患の年間国民医療費はそれぞれ約1兆8,000億円と7,100億円のた
め、本技術導入による節減効果は、それぞれ216.0億円と71億円、計287.0億円となる。ただし、脳卒中と虚血性心疾患患者
の減少のために34.0万人(907.6万人X0.375X0.1)の患者について降圧薬の新規処方または増量が必要で、その費用を187億
円(5.5万円X34.0万人)とすると、削減額は287.0億円-187億円 = 100億円となる ・・・・・・②
b) 白衣高血圧検出による効果
わが国では約8%の医師が外来血圧のみで降圧治療を行っており、これらの医師は、持続性高血圧と白衣高血圧を治療対象
にしている。白衣高血圧の頻度は32%、持続性高血圧は26%とすると15, 16)、受療者906.7万人のうち、23.2万人(906.7
万人X0.08X0.32)が、白衣高血圧にも関らず降圧治療を受けていることになる。本技術導入施設の比率を10%とすれば、高
血圧受療患者2.3万人の血圧が加療不要と診断される。降圧治療のための薬剤が1名につき年間7万円必要とすると、実質医
療費削減額は、
7万円 × 2.3万人 = 16.1億円 ・・・・・・③
以上より、当技術導入による医療費削減効果は、
② + ③ - ① = 79.7億円

備考

なし

予想影響額

⑪提案される医療技術において使用される医薬品、医療機
器又は体外診断薬
なし
(主なものを記載する)
⑫提案される医療技術の海外における公的医療保険(医療
保障)への収載状況
※ 該当する場合、国名、制度名、保険適用上の特徴
(例:年齢制限)等
⑬提案される医療技術の先進医療としての取扱い
⑭その他
⑮当該申請団体以外の関係学会、代表的研究者等

⑯参考文献1

⑯参考文献2

⑯参考文献3

⑯参考文献4

⑯参考文献5

2)調べたが収載を確認できない

1)を選択した場合は、下の欄に詳細を記載。

なし
d. 届出はしていない

1)名称

なし
日本循環器学会
高血圧治療ガイドライン2019

2)著者

日本高血圧学会高血圧治療ガイドライン作成委員会

3)雑誌名、年、月、号、ページ



4)概要

高血圧診療に置ける家庭血圧の有用性についてなど

1)名称

家庭血圧測定の指針

2)著者

日本高血圧学会学術委員会家庭血圧部会

3)雑誌名、年、月、号、ページ



4)概要

家庭血圧管理における電子媒体の有用性など

1)名称

Characteristics of resistant hypertension determined by self-measured blood pressure at home and office blood
pressure measurements: the J-HOME study

2)著者

Oikawa T, Obara T, Ohkubo T, et al; J-HOME Study Group.

3)雑誌名、年、月、号、ページ

J Hypertens 2006;24(9):1737-43

4)概要

J-HOME研究から見た自宅血圧と自宅血圧測定における抵抗性高血圧の特徴について

1)名称

Antihypertensive treatment based on blood pressure measurement at home or in the physician’s office: a
randomized controlled trial

2)著者

Treatment of Hypertension Based on Home or Office Blood Pressure (THOP) Trial Investigators

3)雑誌名、年、月、号、ページ

JAMA 2004;291(8):955-64

4)概要

自宅または医院での血圧測定に基づく高血圧治療(ランダム化比較試験)

1)名称

Cost-effectiveness of the introduction of home blood pressure measurement in patients with office hypertension

2)著者

Fukunaga H, Ohkubo T, Kobayashi M et al

3)雑誌名、年、月、号、ページ

J Hypertens 2008 Apr;26(4):685-90.

4)概要

白衣高血圧症患者における自宅血圧測定導入の費用対効果

第2版

※⑮については、1.の「主たる申請団体」および「上記以外の申請団体」以外に、提案される医療技術に関する研究、会合、論文発表等を実施している学会等
の関連団体や研究者等の名称を記載すること。

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