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提案書02(0203頁~0398頁)医療技術評価・再評価提案書 (164 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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提案番号(6桁)

申請技術名

申請学会名

230201

外来緩和ケア管理料(呼吸不全)

日本呼吸器学会

【技術の概要】
終末期の末期呼吸不全患者で身体的・精神的な症状を持つ者に対し
て、その在宅療養の質の維持向上を図ることを主たる目的とする治療、看
護、リハビリテーションなどを在宅医中心のチームで行う。

【対象疾患】
現状(外来緩和ケア管理料算定要件):がん、後天性免疫不全症候群、
末期心不全
提案:末期呼吸不全(COPD, 間質性肺疾患:ILD、気管支拡張症、誤
嚥性肺炎など)の追加 (年間の対象患者数は782人程度と推定)

【既存の治療法との比較】

【診療報酬上の取扱い】
• B001-24 外来緩和ケア管理料 290点(1日につき)
• 施設基準、人員配置等の要件は、現状の要件に準ずる。
• 末期呼吸不全患者は、以下のア)からウ)までの基準とエ)およびオ)のいずれかに
該当するものとする。
ア) 呼吸不全に対して酸素療法・補助換気療法(NPPV・ HFNC ・人工呼吸)に
よる呼吸管理と呼吸リハビリテーションを含む適切な治療が実施されている。
イ) 器質的な呼吸機能障害により、上記治療にかかわらず、慢性的に「mMRC4
度の呼吸困難」の症状に該当する。
ウ) 過去1年以内に呼吸不全増悪による入院が2回以上ある。
エ) %FVC 50%未満または%FEV1 30%未満もしくは低肺機能で検査が実施でき
ない場合
オ) その他の理由で医学的に終末期であると判断される状態

・ COPD患者の終末期苦痛はがんや心疾患患者と同様の高い頻度
痛み:34-77%、うつ:37-71%、不安: 51-75%、倦怠感:68-80%、
呼吸困難:90-95%、不眠:55-65%。(Solano JP et al., 2006)
・ 肺がん同様の緩和ケア実施で、患者が望まない終末期の入院抑制に
もつながる可能性
肺がん患者とILD患者の比較(Koyauchi T et al., 2020)
最期を迎える場所:一般病床 63.6% vs 94.9%, ICU 0% vs 4.5%, ホ
スピス 36.4% vs 0.6 %
肺がん患者とCOPD患者の比較(Butler SJ et al., 2020)
在宅緩和ケアを受ける割合:オッズ比 8.79[6.76-11.43、p値<0.001]
在宅で死亡する割合:オッズ比 1.47 [1.14-1.89、p値 0.003]

呼吸不全緩和の在宅医 = 呼吸
管理のできる緩和ケア医 or 緩
和ケアのできる呼吸器専門医

緩和の多職種連携を最終末期まで継続す
るには病院 ⇨ 在宅の地域連携が必須

【有効性】
緩和ケアと呼吸ケアを組み合わせた多職種介入のRCT
QOLが有意に維持・改善(CRQスコア 4.15 vs 3.57 p = 0.048)
生存率も良好(6か月後時点の生存率:介入群100% vs 非介入群
76%、生存率全体のp値 = 0.01)
(Higginson et al., 2014)
366

【非がん性呼吸器疾患の連携の在り方】
(出典:非がん性呼吸器疾患緩和ケア指針 2021)