令和7年度予算の編成等に関する建議 (115 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20241129/index.html |
出典情報 | 令和7年度予算の編成等に関する建議(11/29)《財務省》 |
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〔資料Ⅱ-5-33 参照〕
また、かつての総合科学技術会議では、各事業の優先度を判定し、科学
技術予算の「メリハリ」付けを実施していたが、その取組は形骸化し、平
成 24 年度予算以降は実施されず、毎年度の統合イノベーション戦略等に
より重点化施策を特定する、いわば「ハリ」だけを強調したものとなって
いる。さらに、競争的資金が増加・複雑化しており、研究者にとっても、
全体像が見えにくくなっている。〔資料Ⅱ-5-34 参照〕
科学技術政策の司令塔たる CSTI(総合科学技術・イノベーション会議)
においては、
「ハリ」だけを強調するのではなく、研究開発の生産性の向
上の観点から、我が国の研究現場が抱える研究領域の硬直性などの課題
の解決に資するよう、施策の優先順位付けを行い、さらには省庁間の施策
の整理を行うなど、限られた政策資源の効果を高めることが期待される。
⑤
基金の問題点
近年、コロナ禍における相次ぐ大型補正予算の影響もあり、科学技術関
係予算においても、基金に対する予算措置が前例のない規模で増加して
いる。一方で、その執行は低調である。
〔資料Ⅱ-5-35 参照〕
既に予算化されているこうした基金については、今後数年間の研究活
動に有効活用することが重要であるが、そもそも基金は、財政資金の効率
的な使用の観点から問題があるなど、様々な指摘がなされている。
今後、基金に対して予算措置を行うに当たっては、そうした基金の問題
点を踏まえて行政改革推進会議で決定された「基金ルール124」を踏まえ、
予算決定と同時に定量的な成果目標を公表・策定し、新たな予算措置は3
年程度として、成果目標の達成状況を見て、次の措置を検討するなど、
「基
金ルール」を厳格に適用し、財政資金を効率的に使用していくことが重要
である。〔資料Ⅱ-5-36 参照〕
さらに、科学技術関係予算における基金が乱立し、基金残高が積み上が
っている状況を踏まえれば、科学技術予算を執行ベースで捉えた上で、予
算の規模を正常化すべきである。〔資料Ⅱ-5-37 参照〕
「基金の点検・見直しの横断的な方針について」
(令和5年(2023 年)12 月 20 日行政改革推進会議決
定)
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