令和7年度予算の編成等に関する建議 (148 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20241129/index.html |
出典情報 | 令和7年度予算の編成等に関する建議(11/29)《財務省》 |
ページ画像
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
情報システムの整備・運用は、その準備(企画)にはじまり、調達、運
用に至る、ライフサイクルとして捉えることができるが、現状では、こう
したライフサイクルの各段階で、コスト面の様々な課題を抱えている。
その中で、
・ 準備時には、システムの要件が曖昧であるため正確な見積もりを得ら
れない等の課題がある。正確な見積もりを把握する上では、システム要
件の一層の具体化が求められる。
・ 調達時には、デジタル庁も調達改善に取り組むものの、いまだ調達案
件のうち 39%は一者応札となっており、その結果いわゆるベンダーロ
ックイン178によるコストの高止まりを招いているおそれがある。価格
を抑制しつつ質を確保する観点からは、複数の事業者による競争的な
入札を実現すべく、事前に幅広く事業者に情報提供をしていくことな
どに取り組むべきである。
・ 運用時には、ガバメントクラウド179上に構築したシステムについて、
ピーク時に想定されるクラウド利用料を通年にわたり支払い続けてい
る事例が見られる。利用状況を踏まえ、システムのリソース配分を柔軟
に見直すことで、クラウド利用に伴うコスト抑制を実現すべきである。
デジタル庁は、各府省とは異なり、民間の専門人材やシステム業務経験
のある多数の職員が存在することから、システムのライフサイクルにお
ける各段階で、事業者に依存せず自らの専門的知見を生かし、上記のよう
なコスト面の諸課題に対処すべきである。〔資料Ⅱ-9-4参照〕
(3)「見える化」を通じたシステム見直し・行政効率化の推進
一括計上の導入後、各府省の情報システムについては、行政事業レビュ
ーシート(以下「レビューシート」という。)が個別に作成されない状況
が続いていたが、これに対し、本年5月の当審議会の建議では、情報シス
178
システムを導入した事業者以外には当該システムを使い続けるために必要な作業を実施でき
ず、特定の事業者と契約し続けなくてはならない状態を指す。
179 経済安全保障の観点から、
ガバメントクラウドについては外資ベンダーではなく国産ベンダー
の活用を進めるべきとの意見があった。
-136-