令和7年度予算の編成等に関する建議 (53 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20241129/index.html |
出典情報 | 令和7年度予算の編成等に関する建議(11/29)《財務省》 |
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たり、国民負担を軽減する観点からも重要である。
具体的には、客観的な基準に照らして、ある地域の特定の診療科に係る
医療サービスが過剰であると判断される場合には、医療需要の掘り起こ
しが発生しているとみなし、当該医療サービスを「特定過剰サービス」と
して減算の対象とすることが考えられる。ただし、一律の減算は必ずしも
適当ではないと考えられることから、特定過剰サービスを対象とした(診
療科ごとの)アウトカム指標を設定・評価した上で、当該評価においてア
ウトカムが良好と判定された場合には、付加価値を適正に生んでいると
みなし、当該減算措置の対象から除外するといったことも考えられる。な
お、
「かかりつけ医機能」やレセプト情報・特定健診等情報データベース
(NDB)のデータをアウトカム指標の設定・評価に活用することも考え
られる。
実効性ある医師偏在対策のためには、こうした診療報酬上のディスイ
ンセンティブ措置が不可欠であり、適切なアウトカム指標導入とセット
で、付加価値の低い「特定過剰サービス」に対する減算措置を導入すべき
である。〔資料Ⅱ-1-55 参照 〕
また、
「特定過剰サービス」に係る保険給付については、アウトカム指
標に応じた減算措置に加えて、
「特定過剰サービス」単位ごとに見た医療
費について、例えば対前年度から大幅に延伸するなど、一定の「基準額」
を超過した場合には、アウトカム指標を満たさない医療機関を中心に、超
過額の保険償還分を精算するといった仕組みをあわせて導入することも
検討すべきである。
〔資料Ⅱ-1-56 参照 〕
イ)新たな地域医療構想の策定
地域医療構想は、後期高齢者が急増する令和7年(2025 年)を目指し
て、各地域において病院・病床の役割分担を進めるため、平成 26 年(2014
年)の医療法改正により始まった仕組みである。これをバージョンアップ
させて、医療・介護の複合ニーズ等を抱える 85 歳以上の高齢者の増加や
人口減少が更に進む令和 22 年(2040 年)頃を見据えた新たな地域医療
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