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令和7年度予算の編成等に関する建議 (119 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20241129/index.html
出典情報 令和7年度予算の編成等に関する建議(11/29)《財務省》
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オ)災害復旧事業への対応余力の確保
加えて、近年自然災害の激甚化・多頻度化の傾向が見られる中、能登半
島地震や大雨災害などの災害からの復旧事業には、最優先で取り組まな
ければならないが、こうした災害復旧事業は以前に比べて増加傾向にあ
る。今後とも毎年相当規模で実施する必要性が生じる可能性があること
から、国土強靱化の取組を進める上では、災害復旧事業への対応余力も考
慮した対応が求められることは言うまでもない。
〔資料Ⅱ-6-10 参照〕
このように、建設業における足もとの現状や、地方公共団体におけるイ
ンフラ管理能力等を踏まえれば、公共投資の総量拡大に頼るのではなく、
緊急に対応すべき事業を確実に実施していくことが求められる。今後、実
施中期計画を策定する際にも、かつてあった規模ありきの議論だという
批判を受けないような検討を行うべきである。また、これまでの事前防災
の取組によって得られた防災・減災効果を分かりやすく国民に示し、理解
醸成を図るべきである。


防災・減災、国土強靱化の推進に向けた観点

国土強靱化の取組においては、公共投資の総量拡大に頼るのではなく、
緊急に対応すべき事業を確実に実施しなくてはならない。そのためには、
地域特性等を踏まえた適切な優先順位付けの徹底が不可欠である。以下、
その取組の視点についていくつか具体的事例を見ていきたい。
ア)事業の優先順位・重点化の見直し
例えば、都心部では、都市の国際競争力の強化、防災性能・省エネルギ
ー性能の向上等を目的とした民間の市街地再開発事業等が行われ、これ
に対して多額の国費が投じられている133。都市の国際競争力の強化等の
必要性は否定しないが、防災・減災対策の緊急性やそもそもの国費投入の
必要性などを踏まえると、優先順位を見直すことで緊急性の高い事業に
重点化できる余地があるのではないかと考えられる。
〔資料Ⅱ-6-11 参
照〕
133

例えば、東京駅周辺の高層ビルを含む4地区の再開発において、令和6年度当初予算までの国
費(交付金の想定規模を含む。)として、それぞれ 25 億円~145 億円が投じられている。

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