令和7年度予算の編成等に関する建議 (95 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20241129/index.html |
出典情報 | 令和7年度予算の編成等に関する建議(11/29)《財務省》 |
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日本の周辺国は軍事力を増強しつつ、軍事活動を活発化しており、日本
を取り巻く安全保障環境は厳しさを増している。最近では中国・ロシアに
よる領空侵犯や中国海軍空母による接続水域航行などが生じており、国
際情勢の更なる変化が生じている。自国を守るためには、力による一方的
な現状変更は困難であると各国に認識させる抑止力が必要であり、同盟
国・同志国との協力・連携を強化しつつ、日本の防衛力を強化していくこ
とは喫緊の課題となっている。
こうした認識の下、令和4年(2022 年)12 月に閣議決定された「防衛
力整備計画」においては、令和5年度(2023 年度)から令和9年度(2027
年度)までの5年間の防衛力整備の水準は 43 兆円程度、新たに必要とな
る事業に係る契約額(物件費)は 43.5 兆円程度とされたところであり、
いずれも平成 30 年(2018 年)12 月に閣議決定された「中期防衛力整備
計画」と比して大幅に増加している(歳出総額:対前計画+15.5 兆円(1.6
倍)
、契約額:対前計画+26.3 兆円(2.5 倍))
。
あわせて、
「防衛力整備計画」においては、新しい戦い方に対応するた
めに必要な能力として、攻撃されない安全な距離から相手部隊に対処す
るための「スタンド・オフ防衛能力」
、ミサイルなどの空からの脅威に対
応するための「統合防空ミサイル防衛能力」、無人装置による情報収集等
の能力を強化する「無人アセット防衛能力」、宇宙・サイバー・電磁波を
含む「領域横断作戦能力」など7つの柱を掲げており、この方針に沿って、
各年度の予算編成を行っている。
また、
「国家安全保障戦略」
(令和4年(2022 年)12 月 16 日閣議決定)
においては、
「2027 年度において、防衛力の抜本的強化とそれを補完する
取組をあわせ、そのための予算水準が現在の国内総生産(GDP)の2%
に達するよう、所要の措置を講ずる。
」とされている。具体的には、防衛
力整備計画対象経費等に加え、いわゆる補完4経費(研究開発、公共イン
フラ整備、サイバー安全保障、抑止力の向上等のための国際協力(OSA
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