令和7年度予算の編成等に関する建議 (141 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20241129/index.html |
出典情報 | 令和7年度予算の編成等に関する建議(11/29)《財務省》 |
ページ画像
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
規定166を盛り込むことが求められる。
④
産業政策の方向性
このように、半導体産業については、日本経済の持続的な成長や経済安
全保障の確保に必要な投資を促進する観点から、一定の財政支援は許容
されると考えられる。他方で政府として、これまでの支援も含めて特段に
大規模な支援を実施することとしたからには、半導体産業を中心とする、
経済成長に資する我が国の構造的な産業競争力の強化や、半導体等の国
内生産基盤の強化によるサプライチェーンリスクの低減といった成果を、
AI・半導体フレームに基づく支援を通じて、官民一体で達成することが
強く求められる。
その上で、本来は、経済の担い手である民間企業が自己調達資金により
自立的に事業・産業を発展させることが基本であり、特定の分野への産業
支援は極めて例外的な措置である。現状は社会課題の解決等のため、民間
企業では取り切れない大きなリスクを政府、すなわち国民全体が取って
いるのが実態である以上、産業支援の成果は常に客観的に検証されるべ
きであり、公的資金が非効率な対象や分野に振り向けられ、それが継続す
ることは避けなければならない。
こうした原則を外れて一時の時流に乗って産業政策を定め、政府支援
の役割が際限なく拡大し、長期化するようなことがあってはならない。政
府においては、公共部門の果たすべき役割を厳に精査し、その必要性につ
いて国民の理解を得られるよう説明を尽くすとともに、当該政策が真に
政策目的に適う成果をあげているか否か、客観的に示す必要があること
を強調したい。
補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律(令和元年(2019 年)5月 31 日改正)第7
条第2項に基づき、補助事業等の完了により当該補助事業者等に相当の収益が生ずると認められ
る場合においては、当該補助金等の交付の目的に反しない場合に限り、その交付した補助金等の
全部又は一部に相当する金額を国に納付すべき旨の条件を附することができる。
166
-129-