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参考資料 (320 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198111_00025.html
出典情報 医療用から要指導・一般用への転用に関する評価検討会議(第27回 3/12)《厚生労働省》
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疾患名
有効率
治癒率
Zollinger-Ellison症
100%(4/4例)
100%(3/3例)
候群
(有効率は“中等度改善以上”を集計、治癒率は内視鏡判定に
よる。)

各薬剤の
1回投与量

の臨床試験においてオメプラゾール10mg及び20mgを6ヵ
月間投与した時の再発抑制効果が認められている26)。安全
性評価対象61例中3例(4.9%)に副作用が認められている。

17.1.3 海外臨床試験(逆流性食道炎[維持療法])
海外において、逆流性食道炎を対象にオメプラゾール
10mg及び20mg投与による6ヵ月から12ヵ月の維持療法が
実施された臨床試験において再発の危険因子が検討され、
治療開始時の逆流性食道炎の程度、年齢、喫煙、治療開
始時の逆流症状の程度が再発の危険因子であることが報
告されている27)。

18. 薬効薬理

〈非びらん性胃食道逆流症〉
17.1.4 国内第Ⅲ相試験
非びらん性胃食道逆流症を対象とした国内の臨床試験に
おいて、オメプラゾール10mgを4週間投与したときの投与
4週時の胸やけ完全消失率及び十分な胸やけ改善率はそれ
ぞれ32.3%(31/96例)、45.8%(44/96例)であった28)。
安全性評価対象96例中5例
(5.2%)
に副作用が認められている。
〈胃潰瘍又は十二指腸潰瘍におけるヘリコバクター・ピロリ
の除菌の補助〉
国内第Ⅲ相試験及び国内市販後臨床試験(オメプラゾー
ル、アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシンの3剤
投与)の除菌療法期では、総症例数401例中192例(47.9%)
に副作用が認められている。
また、プロトンポンプインヒビター、アモキシシリン水
和物及びメトロニダゾールの3剤投与については、国内に
おいて臨床試験等の副作用発現頻度が明確となる試験を
実施していない。
17.1.5 国内第Ⅲ相試験
ヘリコバクター・ピロリ陽性の胃潰瘍又は十二指腸潰瘍
の患者を対象とした国内の臨床試験において、オメプラ
ゾール20mg、アモキシシリン水和物750mg及びクラリス
ロマイシン400mgを1日2回7日間経口投与した時の除菌率
は下表のとおりである29)。
十二指腸潰
胃潰瘍にお
瘍における
ける除菌率
除菌率

合算の
除菌率

〈胃MALTリンパ腫、特発性血小板減少性紫斑病、早期胃癌
に対する内視鏡的治療後胃、ヘリコバクター・ピロリ感
染胃炎におけるヘリコバクター・ピロリの除菌の補助〉
プロトンポンプインヒビター、アモキシシリン水和物及
びクラリスロマイシン又はメトロニダゾールの3剤投与に
ついては、国内において臨床試験等の副作用発現頻度が
明確となる試験を実施していない。

投与群
24週後非再発率(Kaplan-Meier法)
オメプラゾール10mg群
59.8%
オメプラゾール20mg群
87.3%

投与
回数

十二指腸潰
胃潰瘍にお
瘍における
ける除菌率
除菌率

オメプラゾール
20mg
アモキシシリン水
86.3%
75.7%
81.1%
2回/日
和物750mg(力価)
(63/73例) (53/70例)(116/143例)
クラリスロマイシ
ン200mg(力価)
オメプラゾール
20mg
アモキシシリン水
77.1%
82.7%
80.0%
2回/日
和物750mg(力価)
(54/70例) (62/75例)(116/145例)
クラリスロマイシ
ン400mg(力価)

一般臨床試験、二重盲検比較試験および用量検索試験にお
ける安全性評価対象1,333例中29例(2.2%)39件の副作用
が報告されている。主な副作用は、下痢・軟便9件(0.7%)、
発疹・皮疹4件(0.3%)、頭痛4件(0.3%)、便秘3件(0.2%)、
悪心・嘔気2件(0.2%)等であった。
17.1.2 国内第Ⅲ相試験(逆流性食道炎[維持療法])
H 2受容体拮抗剤抵抗性の逆流性食道炎を対象とした国内

各薬剤の
1回投与量

投与
回数

合算の
除菌率

オメプラゾール
20mg
アモキシシリン水
75.9%
81.8%
78.8%
2回/日
和物750mg(力価)
(44/58例) (45/55例) (89/113例)
クラリスロマイシ
ン400mg(力価)
17.1.6 国内市販後臨床試験
ヘリコバクター・ピロリ陽性の胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の
患者を対象とした国内の市販後臨床試験において、オメプ
ラゾール20mg、アモキシシリン水和物750mg及びクラリ
スロマイシン200mg又はオメプラゾール20mg、アモキシ
シリン水和物750mg及びクラリスロマイシン400mgを1日2
回7日間経口投与した時の除菌率は下表のとおりである30)。

18.1 作用機序
胃腺の壁細胞の細胞膜上に存在する受容体へ、各種酸分
泌刺激物質が結合することにより、壁細胞内において一
連の胃酸分泌反応がおきる。この反応の最終過程では、
壁細胞内からH +を放出し、代わりにK +を取り込むプロト
ンポンプと呼ばれる酵素H+,K+-ATPaseが働いている。オ
メプラゾールは、このプロトンポンプの働きを阻害する
ことによって、胃酸分泌を抑制する31),32)。
ヘリコバクター・ピロリ除菌治療におけるオメプラゾール
の役割は胃内pHを上昇させることにより、併用されるアモ
キシシリン水和物、クラリスロマイシンの抗菌活性を高め
ることにあると考えられる。
18.2 ヒトでの作用
18.2.1 胃酸分泌抑制作用
(1)基礎分泌
胃潰瘍及び十二指腸潰瘍患者において、20mg投与により
基礎胃酸分泌をそれぞれ93%及び94%抑制する33)。
(2)効果発現時間
胃潰瘍患者にオメプラゾール20mgを1日1回朝食後に経口
投与したとき、投与2~6時間後より胃酸分泌抑制効果が
認められた34)。
(3)テトラガストリン刺激
健康成人において、20mg投与によりテトラガストリン
(4µg/kg、筋注)刺激後2時間までの胃酸分泌を93%抑制
する35)。
(4)インスリン刺激
健康成人及び十二指腸潰瘍患者において、20mg投与によ
りインスリン(0.2U/kg、静注)刺激後2時間までの胃酸
分泌を70~88%抑制する36)。
(5)夜間分泌
健康成人において、20mg投与により夜間8時間の胃酸分泌
を73%抑制する37)。
(6)24時間分泌
胃潰瘍、十二指腸潰瘍患者及び健康成人において、20mg
投与により24時間にわたり胃酸分泌を抑制する34),38),39)。
18.2.2 ペプシン分泌抑制作用
健康成人において、20mg投与により夜間8時間のペプシン
分泌を39%抑制する37)。

(5)