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参考資料 (334 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198111_00025.html
出典情報 医療用から要指導・一般用への転用に関する評価検討会議(第27回 3/12)《厚生労働省》
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較対照試験の結果、中間解析時におけるKaplan-Meier法によ
り推定した治療開始361日時点の胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の累
積発症率は、本剤群9.5%
(95%信頼区間:0.00〜23.96)
、対照群
57.7%
(95%信頼区間:29.33〜85.98)であり、対照群に対するハ
ザード比は0.0793
(95%信頼区間:0.0239〜0.2631)
(logrank検定:
p<0.00001)であった。また、最終解析時におけるKaplan-Meier
法により推定した治療開始361日時点の胃潰瘍又は十二指腸潰瘍
の累積発症率は、本剤群3.7%
(95%信頼区間:0.69〜6.65)
、対照
群31.7%
(95%信頼区間:23.86〜39.57)であり、対照群に対する
ハザード比は0.0989
(95%信頼区間:0.0425〜0.2300)
(logrank検
定:p<0.0001)
であった。
(%)
100
90
80

本剤群

対照群

さらに、上記試験後非盲検下で本剤を継続して、1日1回15mgを
24週間経口投与した長期継続投与試験の結果、Kaplan-Meier法
により推定した胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の累積発症率注2)は、二
重盲検比較対照試験の治療開始361日時点で14.4%(95%信頼区
間:7.89〜20.85)、631日 時 点 で19.6%(95%信 頼 区 間:11.10〜
28.05)であった。
注2)二重盲検比較対照試験における本剤群のうち長期継続投与試験に移行し
なかった患者、及び二重盲検比較対照試験における本剤群のうち長期継
続投与試験に移行した患者を合算して算出した。

〈胃潰瘍又は十二指腸潰瘍におけるヘリコバクター・ピロリ感染〉
17.1.5 国内第Ⅲ相試験(二重盲検試験)
ヘリコバクター・ピロリ陽性の胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の成人患
者を対象とした除菌の臨床試験
(ランソプラゾール、アモキシシ
リン水和物及びクラリスロマイシンの3剤投与)における除菌注3)
率は下表のとおりである。

累積発症率

胃潰瘍における除菌率(7日間経口投与)

70

各薬剤の1回投与量
ランソプラゾール 30mg
アモキシシリン水和物 750mg(力価)
クラリスロマイシン 200mg(力価)
ランソプラゾール 30mg
アモキシシリン水和物 750mg(力価)
クラリスロマイシン 400mg(力価)

60
50
40
30
20
10
0

0
91
本剤群(n=213) (n=183)
対照群(n=227) (n=158)

181
(n=141)
(n=111)

271
(n=85)
(n=62)

361
(n=28)
(n=14)

451
(n=6)
(n=1)

最終解析時におけるKaplan-Meier法による胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の累
積発症率

さらに、上記試験後非盲検下で本剤を継続して、あるいは、対
照群を本剤に切り替えて、1日1回15mgを24週間経口投与した長
期継続投与試験において、胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の発症は認
められなかった。
副作用発現頻度は本剤投与群で16.2%
(55/339)であり、主な副
作用は、便秘4.1%(14/339)、下痢3.2%(11/339)であった。

本剤群

80

対照群

累積発症率

70
60
50
40

20
10

89.2%(83/93例)

17.3 その他
17.3.1 血清ガストリンに及ぼす影響

1日1回30mgを、胃潰瘍患者には8週間、十二指腸潰瘍患者には6
週間経口投与した場合、血清ガストリン値の有意な上昇が認め
られるが、投与終了4週後に回復する24)。
17.3.2 内分泌機能に及ぼす影響
胃潰瘍及び十二指腸潰瘍患者に1日1回30mgを8週間経口投与し
た 場 合、 プ ロ ラ ク チ ン、 コ ル チ ゾ ー ル、GH、TSH、T3、T4、
LH、FSH、DHEA-S、テストステロン、エストラジオールに殆
ど影響を及ぼさない25)。
17.3.3 胃粘膜の内分泌細胞密度に及ぼす影響
胃潰瘍及び十二指腸潰瘍患者に1日1回30mgを8週間経口投与し
た場合、胃粘膜の内分泌細胞密度に影響を及ぼさない26)。

本剤は胃粘膜壁細胞の酸生成部位へ移行した後、酸による転移
反応を経て活性体へと構造変換され、この酸転移生成物が酸
生成部位に局在してプロトンポンプとしての役割を担っている
H+,K+-ATPaseのSH基と結合し、酵素活性を抑制することによ
り、酸分泌を抑制すると考えられる29)-32)。

0
0
91
181
271
361
451
541
631
本剤群(n=168)
(n=129)(n=98) (n=80) (n=57) (n=27) (n=12) (n=1)
対照群(n=162)
(n=102)(n=74) (n=62) (n=32) (n=19) (n=5)

2回/日

注3)培養法及び組織診断法の結果がいずれも陰性。
注4)各薬剤の投与量、投与期間は下記のとおりであり、国内の承認用法・用
量と異なる。[6. 参照]
米国:ランソプラゾールとして1回30mg、アモキシシリン水和物として
1回1,000mg(力価)及びクラリスロマイシンとして1回500mg(力
価)の3剤を1日2回、10日間又は14日間経口投与
英国:ランソプラゾールとして1回30mg、アモキシシリン水和物として
1回1,000mg(力価)及びクラリスロマイシンとして1回250mg(力
価)の3剤を1日2回、7日間経口投与

18. 薬効薬理
18.1 作用機序

30

87.5%(84/96例)

副作用発現頻度は50.5%
(217/430)
であり、主な副作用は軟便13.7%
(59/430)、下痢8.8%(38/430)であった。
なお、米国及び英国で行われたヘリコバクター・ピロリ陽性の
十二指腸潰瘍等に対する除菌の臨床試験注4)においても、同程度
の除菌率が認められている。

注1)非ステロイド性抗炎症薬長期投与時の試験成績は含まれていない。

〈非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍
の再発抑制〉
17.1.4 国内第Ⅲ相試験(二重盲検試験)及び長期継続投与試験
関節リウマチ、変形性関節症等の疼痛管理のために、非ステロ
イド性抗炎症薬の長期投与を必要とし、かつ胃潰瘍又は十二
指腸潰瘍の既往歴を有する成人患者を対象とした本剤群(1日1
回15mg経口投与)と対照群との二重盲検比較対照試験の結果、
Kaplan-Meier法により推定した治療開始361日時点の胃潰瘍又
は十二指腸潰瘍の累積発症率は、本剤群12.7%
(95%信頼区間:
5.85〜19.59)、対照群36.9%(95%信頼区間:27.51〜46.35)であ
り、対照群に対するハザード比は0.2510
(95%信頼区間:0.1400〜
0.4499)
(logrank検定:p<0.0001)
であった。
副作用発現頻度は本剤投与群で15.3%
(28/183)であり、主な副
作用は下痢4.4%(8/183)、高ガストリン血症2.7%(5/183)、便秘
1.6%(3/183)であった。

90

2回/日

各薬剤の1回投与量
投与回数
除菌率
ランソプラゾール 30mg
アモキシシリン水和物 750mg(力価)
2回/日
91.1%(82/90例)
クラリスロマイシン 200mg(力価)
ランソプラゾール 30mg
アモキシシリン水和物 750mg(力価)
2回/日
83.7%(82/98例)
クラリスロマイシン 400mg(力価)
除菌率は基本解析対象集団を対象とした。

初回処方日からの期間

100

除菌率

十二指腸潰瘍における除菌率(7日間経口投与)

541 (日)

(%)

投与回数

721 (日)

初回処方日からの期間

Kaplan-Meier法による胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の累積発症率

-5-