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資料1-1 令和5年度研究事業実施方針(案)【AMED研究】 (104 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26761.html
出典情報 厚生科学審議会科学技術部会(第130回 7/14)《厚生労働省》
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子宮内膜が子宮内膜症・子宮腺筋症の発生起源である分子生物学的エビデンスを創
出し、子宮内膜ゲノム情報に基づいてそれらの発症リスクを予測することができれ
ば、新規予防法を提案することで、女性の QOL 向上に繋げることができる。予測モデ
ルの精度を高めるために、ゲノム解析を充実させる必要がある。
○妊孕性低下予防・妊娠合併症リスク予防等プレコンセプションケアの質の向上に資す
るエビデンスの創出
女性の高学歴化や社会進出によって晩婚化が進む現代社会において、妊娠年齢の高
齢化による妊孕性の低下やハイリスク妊娠の増加が懸念されている一方で、それらの
予防に資するエビデンスが不足している。妊孕性低下予防・妊娠合併症リスク予防等、
プレコンセプションケアの質の向上につなげるエビデンスの創出を充実させる必要
がある。
○性差を認める運動器疾患の病態の解明とそれに基づく診断・治療・予防戦略の開発
高齢化が急速に進展している中、加齢に伴う運動器疾患として骨粗鬆症、サルコペ
ニア、フレイルの病態解明及び診断・治療に資するエビデンスの創出が求められる。
さらに、介護予防を目指した地域検診や実臨床の場での応用に向けて、性差を考慮し
た運動器疾患予防プログラムを開発することが必要である。
(2)新規研究課題として推進するもの
○女性ホルモンの影響による健康課題の予防、診断及び治療に資する研究開発
女性のライフステージごとの健康課題について、ホルモンやライフスタイルの変
化、女性特有の心理・行動・認知等に視点を置いた病態解明と予防および治療開発が
求められている。本研究課題では、年齢とともに大きく変化する要因である女性ホル
モン等生殖関連要因と女性のライフステージごとの健康課題との関連を明らかにし、
疾病の予防、診断及び治療に資する研究を推進する。
○若年女性に特有の疾病予防に資するツールの開発
近年増加傾向にある若年女性の痩せ等は、月経異常や早産等のリプロダクティブヘ
ルスに関わる重要な要因であり、早期の介入による QOL 向上が期待できる。本研究課
題では、若年女性に特有の疾病に着目した疾病の予防に資するツールの開発を推進す
る。
○性差を考慮した疾病の予防、診断及び治療に関する研究
循環器系や老年期の運動器系、若年期の栄養・摂食等男女共通の健康課題のうち、
特に女性に大きく影響するものがあるが、性差の観点からのメカニズムは解明されて
いない。本研究課題では、疾患発症、経過、治療奏効性等の性差に着目した病態の差
異を解明するとともに、予防、診断及び治療に資する研究を推進する。
(3)令和5年度の研究課題(継続及び新規)に期待される研究成果の政策等への活用又は
実用化に向けた取組
・女性特有の疾患等の予防・診断・治療法の開発や性差を考慮した疾病の予防・診断・
治療法の開発の検討につなげることで女性の QOL 向上を目指す。
・妊娠前の女性が、将来、妊孕能低下さらに妊娠した際の合併症を起こすリスクを低減
させるため、エビデンスの創出および情報発信を行い、女性の健康、特に妊娠前の女
性の健康管理に関する国民のヘルスリテラシーの向上を目指す。
・男女共通課題のうち、ホルモン等の生体内の環境に起因する生物学的性差を考慮した
疾病の予防、診断及び治療の開発の検討につなげることで女性の QOL 向上を目指す。

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