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資料1-1 令和5年度研究事業実施方針(案)【AMED研究】 (41 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26761.html
出典情報 厚生科学審議会科学技術部会(第130回 7/14)《厚生労働省》
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キッドバイオプシーや、ロボット手術等を用いた標準治療確立のための多施設共同臨床
試験、科学的根拠に基づくがんの支持・緩和医療の開発に関する研究を推進する必要が
ある。また小児・AYA 世代のがん、高齢者のがん、難治性がん、希少がん等に対して、
新規治療法及び診断法の開発や、治療法確立・適応拡大を推進するための臨床試験・医
師主導治験を支援する必要がある。
ゲノム・データ基盤分野では、難治性のがんの早期発見を可能とする技術、より低侵
襲治療を可能とする根治性の高い治療等のために、全ゲノム解析等実行計画に基づいて
がんの再発分野等の課題を明確に設定した上で全ゲノム解析を着実に遂行し、日本人の
がん全ゲノム配列データベースの構築および臨床実装を推進する必要がある。
(2)新規研究課題として推進するもの
・個別化医療に資するコンパニオン診断薬の研究・開発及び新たながん治療薬の非臨床
試験、医師主導治験(PJ①)
個別化医療の推進に向けて、遺伝子スクリーニング研究結果を基にしたコンパニオ
ン診断薬の研究・開発を加速させるとともに、有効かつ安全性の高い新たながん治療
薬の非臨床試験、医師主導治験の支援を強化し、企業との連携強化による企業導出・
薬事承認件数の更なる増加を図る。
・新規・診断治療における医療機器開発の推進(PJ②)
がんの早期発見、早期診断においては、低侵襲で効果的、効率的な医療機器の開発、
早期実用化が求められていることから、最新の技術を実装した医療機器の薬事承認や
企業導出を見据えた臨床研究の支援を行う。特に医療機器クラス分類のⅢ、Ⅳの実用
化を目指す医療機器の有効性や安全性が明らかとなる臨床研究を重点的に推進する。
・遺伝子改変免疫細胞(CAR-T)による難治性がんを対象とした医師主導治験(PJ③)
FITC で標識したがん認識抗体と FITC を認識する CAR-T 細胞による難治性 B 細胞
性悪性リンパ腫を対象とした第Ⅰ相医師主導臨床試験においては、使用する抗体を外
部 CMO と協力して GMP 製造を終え、既に治験が開始されている。これまでに投与され
た被験者においては重篤な副作用もみられず、がんの縮退といった優れた抗腫瘍効果
が確認されており、今後は実用化にむけて、製薬企業とのマッチング支援等の強化を
図ることが必要となる。
・がん・難病全ゲノム解析等実行プログラムの立ち上げ、推進(PJ④)
難治性疾患実用化研究事業との事業間連携により新たにプログラム(仮称:がん・
難病全ゲノム解析等実行プログラム)を新設する予定であり、令和元年 12 月に策定
した全ゲノム解析等実行計画(第 1 版)の遂行に必要な研究開発、つまり、①全ゲノ
ム解析等の実施や臨床情報の収集、②その解析、患者還元、③解析結果データ等の集
約的管理と統一的なルールに基づく利活用に係る実践的検討に必要な研究を行う。
・子宮頸がんワクチン(キャッチアップ接種)の有効性と安全性評価に関する研究(PJ
④)
子宮頸がんワクチンは平成 25 年4月より 12 歳〜16 歳の女性に対して定期接種が
開始されたが、平成 25 年6月に因果関係不明な持続的な疼痛の発生等が明らかとな
り、積極的接種勧奨が中止となった。そして第 27 回厚生科学審議会予防接種・ワク
チン分科会において子宮頸がんワクチンの安全性に特段懸念がない事、有効性が副反
応のリスクを明らかに上回ることが認められ、令和4年4月から3年間接種の機会を
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