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資料1-1 令和5年度研究事業実施方針(案)【AMED研究】 (40 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26761.html
出典情報 厚生科学審議会科学技術部会(第130回 7/14)《厚生労働省》
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いる FAP 患者にとって、低用量アスピリン服用により大腸癌の発生を予防・遅延でき
れば、新たな治療法の選択肢となる。
・小児の大脳半球に生じる悪性腫瘍である「テント上上衣腫」で、これまで機能が知ら
れていなかったヒト C11orf95 遺伝子が様々な遺伝子と融合した複数の異常遺伝子
(C11orf95 (ZFTA)融合遺伝子)を発見し、小児悪性脳腫瘍の WHO 分子分類名が変更
となる国際的な影響をもたらした。これらの融合遺伝子が腫瘍形成に与える影響につ
いて、独自の腫瘍モデル動物を作出して解析を行った結果、いずれの融合遺伝子産物
も脳に腫瘍を誘発する活性をもつことを明らかにし、そこで働くがんシグナルとして
他の脳腫瘍や基底細胞がんで細胞増殖を担う分子である GLI2が主要な原因因子であ
ることを突き止めた。更に、腫瘍モデル動物に GLI2の機能阻害剤として知られる三
酸化ヒ素(ATO: 製品名トリセノックス)を投与することで、腫瘍進展が抑制される効
果が確認された。
(3)これまでの研究成果の政策等への活用又は実用化に向けた取組
1(2)で取り上げた、革新的ながん治療法として、悪性脳腫瘍の一種である膠芽腫に
対する第三世代のがん治療用ヘルペスウイルス G47Δの製造販売承認及び製品化、ま
た、代表的な小児がんである神経芽腫に関して「大量化学療法後の神経芽腫」の治療薬
として抗 GD2抗体ジヌツキシマブの薬事承認などの取組を実施。
1(1)に記載したアウトカムについて達成状況は以下のとおり。
①医薬品プロジェクト
・シーズの企業への導出件数 6件
・研究成果を活用した臨床試験・治験への移行
・薬事承認件数(新薬、適応拡大) 3件
②医療機器プロジェクト
・クラスⅢ・Ⅳ医療機器の薬事承認

3件

0件

③再生・細胞医療・遺伝子治療プロジェクト
・企業へ導出される段階に至った研究課題数 3件 (うち遺伝子治療の件数
・研究成果を活用した臨床試験・治験への移行 6件
・薬事承認件数(新薬、適応拡大) 1件
⑤疾患基礎研究プロジェクト
・シーズの他の統合プロジェクトや企業等への導出

0件)

1件

2 令和5年度に推進する研究課題
(1)継続研究課題のうち優先的に推進するもの(増額要求等するもの)
第3期がん対策推進基本計画に基づき、がんゲノム医療、免疫療法、小児・AYA 世代
のがん、高齢者のがん、難治性がん、希少がん等に関する研究や治療法の開発、がんの
治療に伴う副作用・合併症・後遺症に対する予防とケア(支持療法)といった患者の QOL
向上に資する研究等を重点的に支援する。
医薬品分野、再生・細胞医療・遺伝子治療分野では、個別化治療に資する診断薬・治療
薬の開発や免疫療法等をはじめとする新しい治療開発を推進し、がん免疫(細胞)療法
等の非臨床研究や医師主導治験等を実施する必要がある。
新たな標準治療に向けて、より精度の高い診断に基づく有効な、あるいは低侵襲なリ
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