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資料1-1 令和5年度研究事業実施方針(案)【AMED研究】 (111 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26761.html
出典情報 厚生科学審議会科学技術部会(第130回 7/14)《厚生労働省》
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新規薬事承認のための治験準備や遂行に巨額の資金が必要となり、また小児アレル
ギーを対象とする開発にリスクが伴うこと等、製薬会社の経営判断により免疫アレル
ギー疾患治療薬の開発が不足する可能性が指摘されている。新たな薬事承認を目指す
リード物質同定や非臨床又は臨床試験を支援し、予防、QOL 改善や予後向上に資する
成果導出を図る。
【ゲノム・データ基盤プロジェクト】
・疾患多様性理解と層別化に資する基盤的ゲノム・データ研究
免疫アレルギー疾患を層別化するための臨床情報・検体収集システム及び体制を整
備し、検体・データ収集対象等を拡大展開するとともに、時系列情報の添付、HLA 遺
伝型を推定するインピュテーション情報付加や、疾患に関連する細胞や組織における
発現解析やエピゲノム解析などゲノムデータ解析をさらに高度化する。また、患者の
経時的情報や多数のフェノタイプ情報(ディープフェノタイピング)を付与した臨床
情報を統合的に解析し、疾患の多様性理解と層別化に基づく医療開発を促進する。
【疾患基礎研究プロジェクト】
・病態解明研究分野(病態解明研究)(若手研究者推進)
免疫アレルギー研究においては多数の基礎的発見がなされており、優秀なシーズを
世界に先駆けて創出していくために、難治性、再発性、治療抵抗性の疾患の遺伝性要
因の解明及び様々な外的因子との相互作用の解明などの基礎的な疾患研究を継続す
る。また、「10 か年戦略」にも示されている「国際的な人材の育成」に関して、若手
研究者が代表者となる画期的な病態解明研究を推進し、彼らが将来のキャリアにおい
て世界に飛躍するため、また実用化研究の端緒となる成果を創出するための支援を行
う。
・ライフステージ等免疫アレルギー疾患の経時的特性解明を目指す研究
免疫アレルギー疾患の発症に周産期から発達期の年齢特異的免疫環境が大きく関
係する一方、高齢期には免疫学的老化過程が大きく関わる。この特性に沿った病態理
解と予防・治療戦略の構築・最適化を推進する。
【期待されるアウトプット】
【医薬品プロジェクト】
免疫・アレルギー疾患の革新的な診断法・治療法となる医療技術(医薬品、医療機
器等)の薬事承認に向けた、治験準備、医師主導治験、企業導出。もしくは、適応拡
大が期待される既存薬に関する臨床試験(医師主導治験)の開始及び承認、企業への
導出。
(非臨床 POC の取得件数1件以上)
【ゲノム・データ基盤プロジェクト】
免疫アレルギー疾患の特性に立脚してデザインされた、国際連携可能な標準化疾患
データベースの整備、血液、皮膚、粘膜、尿、便等の検体収集・保管態勢の整備、層別
化された患者群ごとにエンドタイプを反映するバイオマーカーやディープフフェノ
タイピングの統合的解析を実装化し、個別化治療プログラムにつながるシステムを確
立する。これにより病態解明の成果や革新的予防法・診断法・治療法の開発に寄与す
るシーズ同定につなげる。
(研究成果の科学誌(IF5以上)への論文掲載件数8件以上
新たな疾患発症メカニズム解明件数1件以上 )
【疾患基礎研究プロジェクト】
エビデンス創出を行う研究を重点的に取り組み、本事業の成果を利用して作成され
たガイドライン等、もしくはガイドラインに引用された論文報告、革新的な病態機序
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