参考資料14 高齢者がん医療Q&A総論(厚生労働科学研究「高齢者がん診療指針策定に必要な基盤整備に関する研究」) (116 ページ)
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公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_28073.html |
出典情報 | がん対策推進協議会(第82回 9/20)《厚生労働省》 |
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な有害事象として知られており、カルシウムおよびビタミン D 製剤の併用が推奨される。また投与
前には、顎骨壊死の予防のため歯科スクリーニングでの齲歯の有無を確認する必要があり、抜歯な
どの侵襲的歯科治療の際には休薬が必要である。
4. 前立腺がんホルモン療法の骨密度および骨折リスクへの影響
1 年間のホルモン療法によって腰椎で 2~4.6%、大腿骨近位部で 1.8~2.3%の骨密度低下が起こ
ると報告されている。骨密度低下はホルモン療法開始早期に大きいが、その治療期間と骨折リスク
は相関しているとの報告もあり、5 年以上ホルモン療法を受けた患者における骨折発生率はホルモ
ン療法を受けていない患者と比べて高いとの報告がある(19.4% vs. 12.6%)
。デノスマブは、ランダ
ム化第 III 相試験においてプラセボ投与群と比べて、骨転移のない前立腺がん患者の骨密度を増加
させ、骨折発生率を減少させた 6)。従って、骨折リスクがある状況ではデノスマブの投与が「NCCN
ガイドライン」や「骨粗鬆症の予防と利用ガイドライン 2015 年版」などの各種ガイドラインで推奨
されている。
文献
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