参考資料14 高齢者がん医療Q&A総論(厚生労働科学研究「高齢者がん診療指針策定に必要な基盤整備に関する研究」) (119 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_28073.html |
出典情報 | がん対策推進協議会(第82回 9/20)《厚生労働省》 |
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高齢者に多くみられる CIPN の併発症は何か?
A2
転倒の危険性が高くなる。
【 解説 】
CIPN は日常生活の不便につながるのみならず、転倒による外傷、骨折を引き起こし、それは QOL
の低下、がん薬物療法中止や生存期間短縮にもつながる事が予想される。
転倒は高齢者に多い事象である。また Winters-Stone らの報告では CIPN のないがん患者に対し
CIPN 症状を有する患者では転倒の頻度は 1.8 倍 (p<0.0001)である 1)。従って CIPN を呈する高齢
者は転倒リスクが高い。
白金製剤(3/41=7%)よりタキサン系製剤投与者(18/68=26%)に転倒が多い(p=0.022)との報告があ
これは先に示したタキサン系製剤投与の高齢者に CIPN が発症し易いという報告と合致する。
り 2)、
文献
1)
Winters-Stone KM et al. Falls, Functioning, and Disability Among Women With Persistent
Symptoms of Chemotherapy-Induced Peripheral Neuropathy. J Clin Oncol. 2017;35:26042612
2)
Tofthagen C et al. Falls in persons with chemotherapy-induced peripheral neuropathy.
Support Care Cancer. 2012;20:583-589
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