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参考資料14 高齢者がん医療Q&A総論(厚生労働科学研究「高齢者がん診療指針策定に必要な基盤整備に関する研究」) (187 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_28073.html
出典情報 がん対策推進協議会(第82回 9/20)《厚生労働省》
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2.

高齢がん患者への社会的支援にはどんなものがあるのか
〜高齢がん患者が、安心してがん治療を継続できるために〜

(1)医療保険

Q1

年金生活で、高額でも標準治療は受けられるか?

A1

受けられる。

【 解説 】
医療保険の仕組みの概要
医療保険とは、医療サービスを受けたときの医療費負担について、保険者が給付する仕組みの保
険である。技術革新や医薬品・医療機器の開発コストの増大などによる高額な医療費が、受療者の
過大な負担となることを避けることができる。わが国では強制加入の公的医療保険制度が取り入れ
られており、生活保護(医療扶助)の受給者などを除き、何らかの公的医療保険(国民健康保険、協
会けんぽ、健保組合、共済組合、後期高齢者医療制度など)に加入することが制度化されている 1)。
75 歳以上の後期高齢者と、65 歳以上の障害者を対象とする後期高齢者制度は、都道府県ごとの後
期高齢者医療広域連合が保険者となって運用されている。わが国の国民医療費(総額 40.8 兆円)の
負担構造は、被保険者と事業主による保険料が 48.7%、国庫および地方負担による公費が 38.8%、
そして患者負担 11.7%で構成されている(2014 年度、平成 26 年度)
保険診療の流れについては、図のとおりである。つまり、①被保険者は保険料を保険者に納め、保
険証の交付を受ける。②被保険者が医療機関を受診する際に保険証を提示し、自己負担分(一部負
担金)を支払い、診療サービス(療養の給付)を受ける。③医療機関はレセプト(診療報酬明細書)
を作成し、保険負担分の医療費を審査支払機関に請求する。④審査支払機関はレセプトの内容を審
査し、審査後のレセプトをもとに保険者に請求書を送付し、⑤保険者は請求金額を検査支払い機関
を通して医療機関に支払っている。
平成 20 年(2008 年)より、高齢者医療制度が施行された。国民皆保険制度を持続可能なものと
するために、現役世代である若い世代と高齢者の費用負担の分担を明確化し、保険者を都道府県単
位の広域連合に一元化している。

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