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参考資料14 高齢者がん医療Q&A総論(厚生労働科学研究「高齢者がん診療指針策定に必要な基盤整備に関する研究」) (191 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_28073.html
出典情報 がん対策推進協議会(第82回 9/20)《厚生労働省》
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(2)介護保険

Q1
A1

介護保険を利用できるか?
できる。必要に応じて訪問、通所、短期滞在、居住、入所などさまざまな形態での介護保険
サービスを受けることができる。

【 解説 】
1. 介護保険の仕組みの概要
介護保険は、介護サービスに対して給付される保険である。人口の高齢化に伴い、それまでの給
付型の老人福祉・老人医療制度や社会的な理由での長期入院が課題となっていることなどの背景か
ら、高齢者の介護を社会全体で支え合う仕組みとして介護保険法に基づき平成 12(2000)年より施
行された。加齢に伴って生じる心身の変化に起因する疾病などによって「要介護状態」となり、介
護、看護や療養上の管理や医療を要する者について、尊厳を保持しつつ、能力に応じた自立した日
常生活を営むことができるよう保険制度が設けられた。要介護者本人や家族が必要とする介護サー
ビスを介護事業者から受けることができる。
保険者は市町村および特別区であるが、広域連合が運営していることもある。介護給付費用の財
源は公費(国、都道府県、市町村)と介護保険料(高齢者と若年者)でまかなわれている。被保険者
は 65 歳以上の場合(第 1 号被保険者)と、40 歳以上 65 歳未満の医療保険加入者(第 2 号被保険
者)である。65 歳以上の場合は原因を問わず要支援・要介護状態となったときに、40 から 64 歳の
場合はがんや関節リウマチなどによる病気が原因で要支援・要介護状態になった場合に、介護保険
サービスを受けることができる。
2. 介護サービスと自己負担
介護保険サービスの体系としては、在宅や施設など、利用者のニーズに応じて、「訪問系サービス
(訪問介護、訪問看護、訪問入浴介護、居宅介護支援など)」「通所系サービス(通所介護、通所リ
ハビリテーションなど)」「短期滞在系サービス(短期入所生活介護など)」「居住系サービス(特
定施設入居者生活介護、認知症共同生活介護など)」「入所系サービス(介護福祉老人福祉施設、介
護老人保健施設など)」が提供される。サービスに応じた価格や利用者負担額が定められ、介護認定
に基づいて支給される費用(支給限度額)が設定されている。上限を超えてサービスを利用する場
合は、上限を超える分の金額が自己負担になる。介護サービスを利用する場合、サービスの費用の 9
割が介護保険から給付され、1 割が自己負担となる。一定以上の所得がある場合には 2 割負担とな
っている。
・高額(医療合算)介護サービス費
所得区分に応じて介護サービスの自己負担の合計額の上限が設定されており、超えた場合には超
えた金額が給付される。世帯内の同一の医療保険の加入者について、年間の医療保険と介護保険の
自己負担額を合計し、基準額を超えた場合にその超えた金額が支給される制度である。
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