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参考資料14 高齢者がん医療Q&A総論(厚生労働科学研究「高齢者がん診療指針策定に必要な基盤整備に関する研究」) (84 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_28073.html
出典情報 がん対策推進協議会(第82回 9/20)《厚生労働省》
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筋力

握力 10)
等尺性膝伸展筋力(膝屈曲 90 度)11)
30 秒椅子立ち上がりテスト(30-sec chair-stand test : CS-30) 12)
5 回反復立ち座り動作時間 13)

バランス

片足立ち 14)
functional reach test(FR) 15)16)
Berg balance scale(BBS) 17)18)
four square step test(FSST) 19)

運動耐容能

6 分間歩行テスト 20)21)

移動・歩行

timed up & go test(TUG)22)
最大歩行速度(10m)23)

「フレイル」を有する可能性のある高齢がん患者の全身状態を総合的に判断する指標としては、高
齢者機能評価(Geriatric Assessment; GA)がある。定量評価が可能な GA のスクリーニングツー
ルとして Geriatric 8(G8)、Vulnerable Elders Survey-13(VES-13)等がある。
また、Cancer Functional Assessment Set (cFAS) は、がん患者の機能障害に焦点をあて、関節
可動域、筋力、感覚機能、バランス、最大動作能力、活動性の各領域を 4 段階もしくは 6 段階で評
価する。がん患者の身体機能の障害の程度を包括的に評価可能であり、リハビリテーションプログ
ラムの作成やリハビリテーション治療の効果判定に役立つ 24)。
6-3.ADL
日本リハビリテーション医学会では、ADL を「ひとりの人間が独立して生活するために行う基本
的な、しかも各人ともに共通に毎日繰り返される一連の身体動作群をいう。この動作群は、食事・排
泄等の各動作(目的動作)に分類され、各動作は、さらにその目的を実施するための細目動作に分類
される。リハビリテーション診療の過程やゴール決定にあたって、これらの動作は健常者と量的・
質的に比較され、記録される」と定義している 25)。すなわち、ADL は食事をする、顔を洗う、歯を
磨く、着替えをする、排泄する、入浴する、などの日常生活を営むために欠かすことのできない動作
群としての活動を意味する。
ADL 評価の目的は以下のとおりである。
1)患者の自立度・介護度を知る。
2)リハビリテーション治療の計画を立てる。
3)リハビリテーション治療の効果を判定する。
4)機能予後を予測する。
5)他施設や多職種医療職・介護職との情報交換を行う。
6)リハビリテーション治療の費用対効果分析を行う。
ADL の評価尺度としては、疾患を問わず使用できる FIM、Barthel index、Katz index が用い
られる。

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