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参考資料14 高齢者がん医療Q&A総論(厚生労働科学研究「高齢者がん診療指針策定に必要な基盤整備に関する研究」) (18 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_28073.html
出典情報 がん対策推進協議会(第82回 9/20)《厚生労働省》
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ある。今後のがん医療は、がんと診断された時から両者が統合された中でがん患者を全人的に診療
していくことを目指すべきであり、またそれをサポートする診療報酬改定が求められる。

文献
1) PEACE プロジェクト、http://www.jspm-peace.jp/

11.高齢がん患者診療にあたっての基本的な考え方のまとめ


治療意欲が無い患者ならびに治療(意思)決定能力があり、種々の治療の選択肢を示
したうえで、治療を拒否する患者に抗がん治療は実施しない。また、支持・緩和医療の
内容と強度についても、どのレベルまで実施するか患者・家族と協議する。



年齢を問わず、標準的な抗がん治療や侵襲性検査に対して適応があり、実施できる患者(fit)
に適正な医療を実施する。
過少治療(undertreatment) も過剰治療(overtreatment)も避ける努力をする。その
ためには、地域の医療機関を巻き込んだチーム医療が機能することが求められる。

③ 抗がん治療の適応はあるが、標準的な治療・検査の実施が難しい vulnerable 患者層は、標準治
療に比し、副作用の少ない治療薬やより侵襲の少ない検査・手術手技の選択、治療強度(dose
intensity、照射野・照射量)の軽減を行い、抗がん効果と有害事象のバランスをとり、 柔軟に
対応する。

④ 抗がん治療の困難な患者(frail)に対しては、保存的な医療を行う。
⑤ 支持・緩和医療も同様の考え方で、抗がん治療を実施する②③においては抗がん治療を開始す
る段階から積極的に支持・緩和医療を実施し、④においては、症状緩和に徹する。すなわち、
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