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05.【資料2-2】標準的な健診・保健指導プログラム(令和6年度版)(案)2/2 (68 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31652.html
出典情報 標準的な健診・保健指導プログラム改訂に関するワーキンググループ(第2回 3/7)《厚生労働省》
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3-8 特定保健指導の対象とならない非肥満の脳・心血管疾患危険
因子保有者に対する生活習慣の改善指導
平成20年4月より生活習慣病予防施策として、特定健康診査・特定保健指導
が実施されているが、特定保健指導の対象者は、内臓脂肪蓄積による肥満がある
者に限定されている。
しかし、脳・心血管疾患に対する、高血圧、脂質異常症、糖尿病等の影響は、
肥満と独立していることが国内外の多くの疫学研究で明らかとなっている。す
なわち、特定保健指導の対象とならなかった者(以下、非肥満者)においても、
高血圧、脂質異常症、糖尿病、喫煙習慣は脳・心血管疾患の発症の危険因子であ
り、国民全体における脳・心血管疾患の発症予防を効果的に推進するためには、
非肥満者においても脳・心血管疾患危険因子を有する者への対策が必要である。
食生活、身体活動、喫煙習慣といった生活習慣に対する保健指導が、これらの
生活習慣病の予防や進行の抑制に効果があることが報告されている。また、わが
国の地域・職域における無作為化比較試験(RCT)を対象に、肥満の有無別に、
血圧、脂質異常、血糖、及び喫煙に対する非薬物療法の効果を検討した結果、い
ずれの脳・心血管疾患危険因子でも、非肥満者における生活習慣への介入効果が
みられたe。
これらの介入研究で用いられている指導内容は、各学会がガイドラインで推奨
する生活習慣改善の方法と方針は同じであり、肥満、非肥満に関わらず、危険因
子を改善するための有効な方法は、基本的には共通である。しかし、減量や生活
習慣に関する保健指導において、対象者が肥満であることを前提とした指導方
法を、非肥満者に対してそのままでは適応できない部分がある点に、留意する必
要がある。
各学会のガイドラインに示されている通り、エビデンスの確立された生活習
慣への介入による、様々な脳・心血管疾患危険因子の改善方法がある。表12 に、
危険因子ごとの具体的な生活習慣改善方法を、効果と必要性からみた優先順位
と共に示す。保健指導の場では、優先順位が高い生活習慣の改善方法であっても、
対象者にとって実行が困難、もしくは優先順位が低くなる場合もある。保健指導
実施者は、表7を参考にしながらも、対象者自身が自己決定することを原則に、
対象者にとって実行性が高い方法を選び、場合によっては対象者自身に選んで

e

平成27年度厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対

策総合研究「非肥満者に対する保健指導方法の開発に関する研究(研究代表者 宮本恵宏)」

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