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05.【資料2-2】標準的な健診・保健指導プログラム(令和6年度版)(案)2/2 (73 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31652.html
出典情報 標準的な健診・保健指導プログラム改訂に関するワーキンググループ(第2回 3/7)《厚生労働省》
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第4章 保健指導の評価
(1)保健指導における評価の意義
保健指導の評価は、「健診・保健指導」事業の成果について評価を行うことで
あり、本事業の最終目的である生活習慣病の有病者や予備群の減少状況等の観
点から評価を行っていくことになる。
このような「健診・保健指導」事業の最終評価は、生活習慣病の有病者や予備群の
数、生活習慣病関連の医療費の推移等で評価されるものであるが、その成果が数
値データとして現れるのは数年後になることが想定される。そこで、最終評価の
みではなく、翌年以降の健診結果や生活習慣の改善状況等の短期間で評価がで
きる事項についても、評価を行っていくことが必要である。また、保健指導にお
いてアプリケーション等を活用した場合は、アプリケーション等を評価できる
ような情報(利用者の満足度、利用回数等)も収集していくことが望ましい。
この評価方法としては3つの側面が考えられる。
1点目は、「個人」を対象とした評価方法である。対象者個人を単位とした評
価は、肥満度や検査データの改善度、また、行動目標の達成度、生活習慣の改善
状況、階層化支援レベル、受診状況等から評価が可能である。この個人を単位と
した評価は、保健指導方法をより効果的なものに改善することや、保健指導の質
を向上させることに活用できる。
2点目は、事業所単位や地域単位で、「集団」として評価する方法である。こ
れは、健診結果の改善度や、禁煙や身体活動等の生活習慣に関する改善度、階層
化支援レベルや平均体重の変化量、受診状況や要受診レベルの割合を、集団とし
て評価することである。このような評価により、集団間の比較ができ、また、対
象特性(年齢別等)ごとに分析することにより、健診・保健指導の成果があがっ
ている集団が判断でき、保健指導方法や事業の改善につなげることが可能とな
る。
3点目は、健診・保健指導の「事業」としての評価である。事業であるので、
費用対効果や、対象者の満足度、対象者選定が適切であったか、プログラムの組
み方は効果的であったか、医療機関への受診勧奨された者の受診率や保健指導
の継続性、保健指導の質向上の仕組み等、事業ストラクチャー(構造)やのプロ
セス(過程)を評価することができる。このことにより、効果的、効率的な事業
が行われているかの判断が可能となり、改善につなげることができる。
このように保健指導の評価は、「個人」、「集団」、「事業」、「最終評価」
を対象として行うものであるが、それぞれについて評価を行うと共に、事業全体
を総合的に評価することも重要である。
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