提案書05(0802頁~0998頁)医療技術評価・再評価提案書 (104 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》 |
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・対象とする患者
・医療技術の内容
・点数や算定の留意事項
・対象患者:空腸投与用レボドパ・カルビドパ水和物配合剤を投与する患者。
空腸投与用レボドパ・カルビドパ水和物配合剤:デュオドーパ配合経腸溶液(効能効果:レボドパ含有製剤を含む既存の薬物療法で 十分な効
果が得られないパーキンソン病の日内変動(wearring-off現象)の改善)
・内視鏡を用いて胃瘻カテーテル交換後に、透視を併用して空腸カテーテルを十二指腸及びトライツ靭帯を超えた薬剤吸収部位である空腸内まで
カテーテルの先端をすすめて留置する。
・算定時の留意事項:通知
(1) 経管栄養・薬剤投与用カテーテル交換法は、胃瘻カテーテル又は経皮経食道胃管カテーテルについて、十分に安全管理に留意し、経管栄
養・薬剤投与用カテーテル交換後の確認を画像診断又は内視鏡等を用いて行った場合に限り算定する。なお、その際行われる画像診断及び内視鏡
等の費用は、当該点数の算定日にのみ、1回に限り算定する。
(2) 薬剤投与を目的として胃瘻カテーテルの交換を行った場合は、レボドパ・カルビドパ水和物製剤を投与する目的の場合に限り算定する。
J
診療報酬区分(再掲)
診療報酬番号(再掲)
J043-4
医療技術名
経管栄養・薬剤投与用カテーテル交換法
薬剤投与用カテーテルによるレボドパ・カルビドパ水和物製剤の空腸への投与(L-ドパ持続経腸療法)の評価は、パーキンソン病診療ガイドライ
治癒率、死亡率やQOLの改善等の長期予 ン2018年版(P31-33)に記述されているガイドライン作成委員会の結論は下記のとおりである。
後等のアウトカム
・有効性:進行性パーキンソン病患者の運動合併症の改善効果に対する対症効果は有効。
③再評価の根
拠・有効性
ガイドライン等での位置づけ
④普及性の変化
※下記のように推定した根拠
年間対象者数の
変化
年間実施回数の
変化等
再評価によって対象患者数や実施回数が変化するものではない。
2022年末の使用患者は約800名で、年間の患者増は約100名を推定している。
交換術は、患者全体の約70%が対象になる。
見直し前の症例数(人)
800
見直し後の症例数(人)
800
見直し前の回数(回)
650
見直し後の回数(回)
650
⑤医療技術の成熟度
・学会等における位置づけ
・難易度(専門性等)
・施設基準
(技術の専門性
等を踏まえ、必
要と考えられる
要件を、項目毎
に記載するこ
と)
パーキンソン病診療ガイドライン2018年版(P31-33)に記述されているL-ドパ持続経腸療法
に関するガイドライン作成委員会の結論は下記のとおりである。
・有効性:進行性パーキンソン病患者の運動合併症の改善効果に対する対症効果は有効。
・安全性:おそらく安全
・臨床への応用:進行期患者での運動合併症の改善は著明であり、QOLと非運動症状の改善
も期待できる。効果が高いためか、脱落率は比較的少ないとされているが、腸瘻やデバイ
ガイドライン等での記載あり(右欄に詳細を記載す
スに関する有害事象は比較的多いので、適応は慎重に決める必要がある。
る。)
・今後検討されるべき事項:腸瘻*、デバイスにかかわる合併症を減らす方法について検
討が必要である。適切な薬量設定により運動合併症の改善が期待できることから、簡便な
薬量調整方法を開発していく必要がある。
(注)腸瘻造設*:パーキンソン病診療ガイドライン2018年では腸瘻造設と記述している
が、これは経皮的に造設した腸瘻を意味するものではなく、経胃瘻的空腸カテーテルを意
図している
・難易度:
薬剤投与用カテーテルによるレボドパ・カルビドパ水和物製剤の空腸への投与(L-ドパ持続経腸療法)の安全性の評価は、パーキンソン病診療ガ
イドライン2018年版(P31-33)で記述されており、そこでは胃瘻造設及び経胃瘻的空腸カテーテル留置時におけるチューブにかかわる有害事象が報
告されている。そのため、難易度は高い手技であると考えられる
*有害事象の詳細は、下記項目の【⑥安全性・副作用等のリスクの内容と頻度】を参照
・専門性:
患者は進行期パーキンソン病患者であり、レボドパ・カルビドパ水和物製剤投与を目的とした薬剤投与チューブは薬剤吸収部位であるトライツ靭
帯を越えた空腸にチューブ先端が位置するように挿入留置するため、デュオドーパ配合経腸用液に係る医薬品リスク管理計画書(RMP)では施設基
準を設定し、また実施医療従事者は、アッヴィ合同会社が提供する本治療システムによる治療に関連する研修受講者であることとしている。
施設の要件
(標榜科、手術件数、検査や手術の体 内視鏡とX 線検査が実施可能であること、チューブ関連の合併症発生時に十分な対応が可能であること。
制等)
デュオドーパ配合経腸用液に係る医薬品リスク管理計画書(RMP)では、アッヴィ合同会社が提供する本治療システムに精通したアッヴィデュオ
人的配置の要件
(医師、看護師等の職種や人数、専門 ドーパスペシャリストによる本治療システムによる治療に関連する研修を受講する事としている。
特に、主たる実施医師は、アッヴィ合同会社が提供する本治療システムに関連する研修を受講していること。
性や経験年数等)
その他
(遵守すべきガイドライン等その他の 消化器内視鏡ガイドライン、パーキンソン病診療ガイドライン
要件)
⑥安全性
・副作用等のリスクの内容と頻度
薬剤投与用カテーテルによるレボドパ・カルビドパ水和物製剤の空腸への投与(L-ドパ持続経腸療法)の安全性の評価は、パーキンソン病診療ガ
イドライン2018年版(P31-33)に記述されており、ガイドライン作成委員会の結論は下記のとおりである。
・安全性:おそらく安全
これは、ガイドライン作成委員会が評価したいずれの試験においても、腸瘻造設*やデバイスにかかわる有害事象が30~40%に認められた1-6)た
めであり、特に重大な有害事象として、チューブ挿入の合併症(8.4%)、腹痛(4.3%)、腹膜炎(2.8%)などがあると記述されている。
以上、ガイドラインで指摘されているように、胃瘻造設及び経胃瘻的空腸カテーテル留置時におけるチューブにかかわる有害事象が少なくなく、
難易度は高い手技であると考える。
注)腸瘻造設*:パーキンソン病診療ガイドライン2018年では腸瘻造設と記述しているが、これは経皮的に造設した腸瘻を意味するものではな
く、経胃瘻的空腸カテーテルを意図している
⑦倫理性・社会的妥当性
(問題点があれば必ず記載)
⑧点数等見直し
の場合
問題なし
見直し前
200点
見直し後
730点
その根拠
【評価項目】①再評価すべき具体的な内容を参照
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