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提案書05(0802頁~0998頁)医療技術評価・再評価提案書 (154 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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③再評価の根
拠・有効性

成人のうつ病患者に対するカウンセリングの年齢別効果のメタアナリシスでは、抑うつ症状に対する効果量の平均は、小児(g=0.35)および青
年(g=0.55)と比較して、若年成人の効果量(g=0.98)、中年成人(g=0.77)、高齢者(g=0.66)、後期高齢者(g=0.97)が高かった(参
考文献1)。成人の全般性不安障害患者に対する治療のメタアナリシスでは、薬物療法の効果は小さかった(g=0.38)が、カウンセリングの効果
治癒率、死亡率やQOLの改善等の長期予 は中等度以上(g=0.76)であった(参考文献2)。成人のPTSD患者に対して心理療法を行うことによる重症度の軽減に関して、トラウマに焦点を
当てた認知行動療法とEMDRは、待機療法や通常のケアよりも効果的(それぞれの標準化平均差 -1.62、 -1.17)であった(参考文献3)。成人の
後等のアウトカム
身体表現性障害患者に対するカウンセリングのメタアナリシスでは、通常のケアを受けた患者または待機した患者と比較して症状が軽減(標準化
平均差 -0.34)していた(参考文献4)。成人を含む摂食障害患者に対するカウンセリング(EDに焦点を当てた認知行動療法)のメタアナリシス
でも有効であることが報告されている(参考文献5)。

ガイドライン等での位置づけ

④普及性の変化
※下記のように推定した根拠

年間対象者数の
変化

年間実施回数の
変化等

厚労省のデータ(https://www.mhlw.go.jp/kokoro/speciality/data.html)では、上記のア~エで210.9万人(平成29年)で摂食障害患者を加え
て213.4万人(小児の患者も含む)と推定される。そのうちカウンセリングを希望する患者は、約6%とされている(213.4×0.06=12.8万人)。
一人当たりの通院年数は最大で2年(10~90歳の中で2年間と仮定(90-10)/2 = 40)として、12.8万人÷40=3200人と想定される。また、年間実施
回数は中途での終了例も考慮し、平均実施回数を10回として算出した。

見直し前の症例数(人)

0人(成人)

見直し後の症例数(人)

3,200人

見直し前の回数(回)

0回

見直し後の回数(回)

32,000回

⑤医療技術の成熟度
・学会等における位置づけ
・難易度(専門性等)

・施設基準
(技術の専門性
等を踏まえ、必
要と考えられる
要件を、項目毎
に記載するこ
と)

イギリスのNICEガイドラインでは、軽度から中等度の成人のうつ病患者に対する心理療法
(認知行動療法や対人関係療法や行動活性化法)、全般性不安障害患者に対する心理療法
ガイドライン等での記載あり(右欄に詳細を記載す (認知行動療法やリラクセーション法)、PTSD患者に対する心理療法(トラウマに焦点を
当てた認知行動療法・暴露療法やEMDR)、成人の神経性食欲不振症患者や成人のむちゃ食
る。)
い障害患者に対しては心理療法(摂食障害に焦点を当てた認知行動療法)が推奨されてい
る。

国外のガイドラインにおいて、上記の特定疾患に対するカウンセリング(認知行動療法を含む)は非薬物療法の中で効果の髙い治療法として明記
されている。ただし、当該治療には専門的技術を要するため、専門技術研修を受けた医師または公認心理師が行うことが求められている。

施設の要件
(標榜科、手術件数、検査や手術の体 小児科(18歳未満)、心療内科
制等)
人的配置の要件
(医師、看護師等の職種や人数、専門 小児科若しくは心療内科を担当する医師又は医師の指示を受けた公認心理師が施行した場合のみ算定できる。
性や経験年数等)
その他
(遵守すべきガイドライン等その他の 特になし
要件)

⑥安全性
・副作用等のリスクの内容と頻度

副作用のリスクはない

⑦倫理性・社会的妥当性
(問題点があれば必ず記載)

問題ない

⑧点数等見直し
の場合

見直し前
見直し後
その根拠

点数見直しなし(適応疾患等の拡大)
点数見直しなし(適応疾患等の拡大)
点数見直しなし(適応疾患等の拡大については「再評価が必要な理由」に記載)

区分
⑨関連して減点
や削除が可能と
考えられる医療
技術(当該医療
技術を含む)

-



番号
技術名

4
心身医学療法

具体的な内容

心身症の患者に対して、一般心理療法、行動療法、自律訓練法などをおこなう。
増(+)

プラスマイナス

⑩予想影響額

予想影響額(円)

70,400,000

その根拠

3ヶ月に1回は医師が行い、3ヶ月に2回は公認心理士が行うとした場合、平均して1回につき約300点が算定される。心身医学療法は80点であるた
め、1回あたり300-80=220点が増加する。年間32,000回行われたと想定すると、予想影響額は、70,400,000円の増加となる。

備考

特になし

⑪算定要件の見直し等によって、新たに使用される医薬
品、医療機器又は体外診断薬

なし

⑫その他

なし

⑬当該申請団体以外の関係学会、代表的研究者等

特になし

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