令和5年5月 医療機関の医師の労働時間短縮の取組の評価に関するガイドライン(解説集) (153 ページ)
出典
公開元URL | |
出典情報 | 令和5年5月 医療機関の医師の労働時間短縮の取組の評価に関するガイドライン(解説集)(5/24)《日本医師会》 |
ページ画像
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
医師の研鑽については、業務との関連性、制裁等の不利益の有無、上
司の指示の範囲を明確化する手続を講ずること。例えば、医師が労働に
該当しない研鑽を行う場合には、医師自らがその旨を上司に申し出るこ
ととし、当該申出を受けた上司は、当該申出をした医師との間において、
当該申出のあった研鑽に関し、
・ 本来業務及び本来業務に不可欠な準備・後処理のいずれにも該当し
ないこと
・ 当該研鑽を行わないことについて制裁等の不利益はないこと
・ 上司として当該研鑽を行うよう指示しておらず、かつ、当該研鑽を
開始する時点において本来業務及び本来業務に不可欠な準備・後処理
は終了しており、本人はそれらの業務から離れてよいこと
について確認を行うことが考えられる。
⑵ 医師の研鑽の労働時間該当性を明確化するための環境の整備
上記⑴の手続について、その適切な運用を確保するため、次の措置を
講ずることが望ましいものであること。
ア 労働に該当しない研鑽を行うために在院する医師については、権利
として労働から離れることを保障されている必要があるところ、診療
体制には含めず、突発的な必要性が生じた場合を除き、診療等の通常
業務への従事を指示しないことが求められる。また、労働に該当しな
い研鑽を行う場合の取扱いとしては、院内に勤務場所とは別に、労働
に該当しない研鑽を行う場所を設けること、労働に該当しない研鑽を
行う場合には、白衣を着用せずに行うこととすること等により、通常
勤務ではないことが外形的に明確に見分けられる措置を講ずることが
考えられること。手術・処置の見学等であって、研鑚の性質上、場所
や服装が限定されるためにこのような対応が困難な場合は、当該研鑚
を行う医師が診療体制に含まれていないことについて明確化しておく
こと。
イ 医療機関ごとに、研鑽に対する考え方、労働に該当しない研鑽を行
うために所定労働時間外に在院する場合の手続、労働に該当しない研
鑽を行う場合には診療体制に含めない等の取扱いを明確化し、書面等
に示すこと。
ウ 上記イで書面等に示したことを院内職員に周知すること。周知に際
しては、研鑽を行う医師の上司のみではなく、所定労働時間外に研鑽
を行うことが考えられる医師本人に対してもその内容を周知し、必要
な手続の履行を確保すること。
また、診療体制に含めない取扱いを担保するため、医師のみではな
4
Ⅱ 資料編 147