資料3-2 中期目標期間実績評価書(案) (50 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_42034.html |
出典情報 | 独立行政法人評価に関する有識者会議 労働WG(第56回 8/1)《厚生労働省》 |
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り解析を実施したところ、早期慢性膵炎診断のバイオマーカーとなる代謝産物を1種特定し
た。令和5年度はこれらの研究成果をまとめた研究報告書を作成するとともに学会発表や論文
投稿に向けた準備を行った。
医療センター等の
「医療従事者の安全」テーマ(平成30年度研究・開発開始、令和4年度普及最終)
医療従事者の抗がん剤による職業性ばく露対策のため、抗がん剤の取扱手順の最適化を目指し
たエビデンスの形成を目指し、ばく露の原因と推定される作業(工程)を分析し、各作業での操
作方法について仮説を立てて実験・検証を実施した。また、収集した情報を基に手順書を作成し
た。さらに、手順書を基に作成した映像資料を用いて、低飛散手技や手順の実施を促し、労災病
院4施設において飛散量調査を実施したところ、実際の実務下における抗がん剤の飛散量が、手
順導入前より減少した。本研究の結果に基づいた作業手順書の普及と啓発を実施し学会発表など
を行った。
○
る見込みである。
大学病院や、国保
以上の点を踏まえ、
旭中央病院等の労
中期目標における所期
災指定医療機関の
の目標を上回る成果が
研究者と連携体制
得られることが見込ま
を構築し、症例デ
れることから、評定を
ータの収集及び基
Aとした。
礎的・臨床的研究
を協力して行っ
<指摘事項、業務運営
た。
上の課題及び改善方策
・第3期中期目標
>
期間中に開発され
○
「勤労世代肝疾患」テーマ(平成30年度研究・開発開始、令和3年度普及最終)
我が国のC型肝炎ウイルスのキャリア率は低下し40代以下では0.1~0.2%と推定されるが、そ
の 適切な治療及び経過観察は依然として重要な社会的課題である。近年、C型肝炎はIFNフリ
ー治療により従来のIFN治療に比べ治療中の副作用がQOLの顕著な改善が得られるようになり、勤
労世代における治療と就労の両立が大いに改善したが、勤労世代に限定した肝発癌抑制効果のエ
ビデンスは限られていた。本研究では、大阪大学との共同研究による勤労世代のC型肝炎患者を
対象とした大規模研究によりIFNフリー治療がIFN治療と同等の治療効果が得られていることを
確認した。これは、我が国のC型肝炎患者の療養・就労両立支援の促進に寄与するものである。
この成果はJGH Open 2022;6:395-401. DOI: 10.1002/jgh3.12745に掲載され、本論文は2022年8
月に医学ニュースサイトHealthday Japanにより国内配信、紹介された。
た予防法・指導法
を、健康保険組合
雑誌への連載や産
業保健 21 への掲
載、リーフレット
の配布等により幅
広く普及啓発を図
った。
・令和元年度から
「早期復職」テーマ(平成30年度研究・開発開始、令和5年度普及最終)
開始した予防医療
「消化器癌(食道癌、胃癌、大腸癌)手術患者における蛋白質の補充と運動療法が骨格筋の増
モデル調査研究
加に及ぼす影響に関する研究」として、平成30年6月の医学研究部会における事前評価において、
介入群と対照群を割付するに当たり適切なランダム化を行うことを条件に実施が承認された。こ (22 件)について、
のため、大阪大学データセンターを研究協力者に加えるとともに、より詳細にランダム化につい 中間評価を行い、
○
て記載した「臨床研究実施計画書」及び「症例取扱い規準」を新たに策定し、大学病院医療情報
ネットワーク研究センター臨床試験登録システム(UMIN-CTR)への症例登録を可能とした。こう
した大学との連携により適切なランダム化を行った。
令和2年度は研究結果に影響を及ぼすおそれのある新型コロナウイルス感染症陽性者を症例
除外基準に加え、患者に対しPCR検査を実施するなど研究の質を担保した。令和4年度は令和3
年度に引き続き症例数の確保に努め予定登録数の50症例に達し統計解析を実施したところ、消化
器癌手術患者において周術期の運動療法に蛋白質補充を付加することで大腿部骨格筋面積が増
加する傾向にあったが統計学的有用性を示すに至らなかった。令和5年度はこれらの研究成果を
まとめた研究報告書を作成するとともに学会発表などを行った。
ウ
労災保険給
③
労災保険給
付に係る決定等
付に係る決定等
の迅速・適正化
の迅速・適正化
被災労働者の
迅速・適正な労
災保険給付に資
する研究・開発
③ 労災保険給付に係る決定等の迅速・適正化
○ 「じん肺」テーマ(平成30年度研究・開発開始、令和3年度普及最終)
膿性喀痰中好中球エラスターゼ活性測定の研究(合併症の一つである続発性気管支炎の判定の
ため、目視に代わり膿性痰を粘液痰と鑑別できる客観的指標の開発を目的に研究)において、Nアセチル-L-システインを用いた痰中好中球エラスターゼ値測定の有用性を確認した。膿性痰の
鑑別に当たり、好中球エラスターゼ値が客観的指標となる可能性が示唆されたことから、労災保
険給付に係る決定等の迅速・適正化が期待される。これら研究成果をまとめた研究報告書を作成
するとともに、産保センターと連携を行う形で医師、産業医向けのじん肺研修に積極的に講師と
して参加し、研究成果の普及活動に努めた。
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2件が終了とな
り、新たに1件が
承認され合計 20 件
となった。
・予防医療モデル
調査研究におい
て、予防医療デー
タベースを活用し
た。
・病職歴データベ
ースの更なるデー
タ集積と基本解
析、研究での利活
用等につなげるた
め、入院患者病職
<その他事項>