よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


【参考資料1-1】介護ロボット等による生産性向上の取組に関する効果測定事業 報告書 分割1/2 (134 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_32841.html
出典情報 社会保障審議会介護給付費分科会(第216回 4/27)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

内容

詳細


認知症の利用者は、機器を使う度に最初からの説明になるので、不安感がある状態
からのスタートになる。

職員の操作の慣



操作自体は難しいわけではないので、自分で操作して慣れていった。





実際に職員が操作して体験してもらった。その場で、ポイントを施設のホワイトボ
ードに書いて、施設職員全員向けに展開した。

利用対象者の選





機器の特性として抱っこ状態ができることなので(寝たまま移乗が可能)、人力と
同じ移乗方法が可能な利用者を選定した。この選定方法で不都合はなかった。



利用者によっては、泣き出した人もいた。そのような方は、対象外とした。



利用者も日々体調にムラがあり、安定していないので、そのタイミングを図ること
が難しい。



実際に、利用者を機器にセットするまで対象者か否かわからない。脇の痛みの訴え
は事前にわからないのでトライ&エラーが必要。



①機械を使うことで、どこに負担できるか検討する、②実際に機器が体に合うか、
合わないかを実際に試してみて判断する、が選定のポイントであった。

時間変化



人力作業時と機器作業時を比べて、職員 1 人あたり作業時間が 5-10 分くらい増え
る。利用者と職員が機器に慣れれば、時間は掛からないが、最初の慣れない時期は
時間が掛かる。



職員 2 人で即座に揃い移乗していた時の方が時間としては短く済む。一方 2 人が揃
う時間を見つけることに時間が掛かるので、機器の 1 人操作はその点で良い。

職員の身体的負



職員の身体的負担は軽減した。腰痛以外で、腰、手首、膝も楽になった。

担(腰痛)



機器自体の移動、移乗操作自体で腰の負担はない。



職員の腰痛負担は減っているが、元々腰痛持ちもいる。そのような職員でも腰痛が
増えることは無い。



利用者全員に移乗支援機器を使えたら、施設全体として腰痛改善効果はある。



利用者を抱える作業がなくなるので、腰痛に働くことは無く、リスクが減った。



移乗支援機器自体の移動や、移乗操作自体で腰の負担はない。腰痛の職員が元々い
なかった。



実証期間も短く、1 回/日の移乗動作なので、グラフ上はそこまで差が出ないが、長
期間継続して使うと腰痛改善に効果はある。

職員の心理的負



居室が狭いと操作に制限があり、ストレスになった。





「機器の操作に慣れなくてはいけない」という心理的負担があった。



機器の小回りが利かず、作業スペースが取れない。居室の他利用者のベッドを都度
動かすことが心理的負担であった。



機器を廊下で移動中、他の車椅子、利用者の邪魔にならないように、ぶつからない
ことに気を使う。ベッド、車いす優先なので、避けながらの移動になり神経を使う。



機器セッティングの煩雑さは、使い慣れていないと、「さっと人力で移乗した方が
早い」と思いストレスになる。



機器を使うことが面倒でストレスを感じることがある。操作性自体は問題ないが、
人力の方が楽で慣れているので、利用者への必要性には疑問を感じると精神的負担
になる。

利用者の心理的



抵抗感がある利用者への対応だと、そのケアに職員はストレスを感じる。



慣れ親しんだ職員の人力移乗だと、利用者も安心感はあるが、機械により移乗の不

負担

安感は感じ取れた。


機器操作による移乗では、利用者にストレスはない。人力移乗よりストレスは減っ
ていると見受けられる。

130