資料2-4 厚生労働省の令和5年度研究事業に関する評価【概算要求前の評価】(案) (101 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26761.html |
出典情報 | 厚生科学審議会科学技術部会(第130回 7/14)《厚生労働省》 |
ページ画像
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
認知症大綱の目標である認知症予防や、認知症者の意思を尊重し、できる限り住み慣
れた地域のよい環境で自分らしく暮らし続ける社会の実現に寄与する。つまり、独居す
る認知症者を含む全ての人が、安心・安全に地域で生活し、適切な医療およびケアを受
けることに寄与する。
(2)これまでの研究成果の概要
○「認知症に関する血液・髄液バイオマーカーの適正使用のための研究」 (令和元~2
年度)では、血液・髄液バイオマーカーが数多く開発される中、その適正な使用に関し
て検討を行い、これに関する手引きを作成した。
○「独居認知症高齢者等が安全・安心した暮らしをするための環境づくりのための研究」
(令和元~3年度)では、認知症者独居世帯・認認介護世帯の生活状況や医療介護サー
ビスの受給状況等の実態調査を行い、これらの世帯における問題点や課題を整理した。
○「認知症者の人生の最終段階の医療提供に関する研究」
(令和3~5年度、継続中)で
は、認知症者の医療提供の実態を調査すると共に、課題について整理した。引き続き、
家族等に対するフォローやサポートのあり方も含めて認知症者におけるエンドオブラ
イフケアのあり方について手引きを作成する予定である。
(3)これまでの研究成果の政策等への活用又は実用化に向けた取組
○「認知症に関する血液・髄液バイオマーカーの適正使用のための研究」 (令和元~2
年度)で作成された、認知症に関する血液・髄液バイオマーカーの適正使用に関する手
引きは、今後各種のバイオマーカーが保険適応を受けた際に適切に使用されるための基
礎となる。また今後認知症に対する新規薬剤(疾患修飾薬剤)が承認・使用される際に、
適切な確定診断のために診断補助技術としてバイオマーカーが使用されるための基礎
ともなる。
○「独居認知症高齢者等が安全・安心した暮らしをするための環境づくりのための研究」
(令和元~3年度)で行われた、認知症者独居世帯・認認介護世帯の生活状況や医療介
護サービスの受給状況等の実態調査や、独居認知症高齢者の問題点や課題の整理は、今
後これらの人々が地域での疏通性を高め、さらに孤立のリスクに直面したときには可及
的速やかにサポートを受けられるような地域システムを構築することにつながる。
○「認知症者の人生の最終段階の医療提供に関する研究」
(令和3~5年度、継続中)で
作成予定の認知症者におけるエンドオブライフケアのあり方についての手引きは、認知
症者にもその意思と尊厳に配慮した終末期を迎えていただくことへの貢献が期待され
る。
2 令和5年度に推進する研究課題
(1)継続研究課題のうち優先的に推進するもの(増額要求等するもの)
○「軽度認知障害の者への支援のあり方に関する研究」 (令和3~5年度)
軽度認知障害の人々について、一次予防(発症リスク低減、発症遅延)の取組が効果
を上げることが期待されているにもかかわらず、医療の枠組みに取り込むための支援方
策が未だ十分確立されていないことから、優先的に推進させる必要がある。
98