資料2-4 厚生労働省の令和5年度研究事業に関する評価【概算要求前の評価】(案) (87 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26761.html |
出典情報 | 厚生科学審議会科学技術部会(第130回 7/14)《厚生労働省》 |
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会)通知等を Web データベースとして一元化し、過去の事例を検索できるシステムを
構築した。また、ドナー適格性判定基準を Web 化し、公開した。
「良質な臍帯血の効率的な採取と調整保存ならびに移植に用いる臍帯血の選択と安全
性に関わる運用に関する研究」(令和3~5年度:継続)
全臍帯血採取施設を対象に採取手技についての調査を行った。また、全臍帯血バンク
を対象に臍帯血の調製保存方法等に関する実態調査を行った。「移植に用いる臍帯血
の品質の確保のための基準に関する省令の運用に関する指針」について、臍帯血採取
施設と臍帯血バンクから意見を聴取した。臍帯血移植成績の向上を目指して、臍帯血
選択基準の作成と合併症報告システムの構築に着手した。
(3)これまでの研究成果の政策等への活用又は実用化に向けた取組
【臓器・組織移植分野】
・提供施設のスタッフがドナー評価・管理、術中管理等を自立して行える体制を整備す
ることを目的としたマニュアルの作成を行い、臓器提供体制の質を向上させた。また、
メディカルコンサルタント等移植実施施設の負担軽減にもつながった。
・臓器提供を含む救急医療の現場で、主治医等でない第三者として活躍する急性期重症
患者対応メディエーターが診療報酬上の評価につながった。
・小児の臓器提供における問題点・課題について、厚生科学審議会疾病対策部会臓器移
植委員会で議論を行い、臓器移植委員会提言がまとめられた。提言に基づき、
「臓器の
移植に関する法律」の運用指針(ガイドライン)の該当箇所の改訂を行った。
【造血幹細胞移植分野】
・骨髄・末梢血幹細胞採取に係るドナーの負担軽減につながる資材の作成や体制整備が
推進された。
・コーディネート期間が短縮し、移植を必要とする患者に適切なタイミングで造血幹細
胞を提供できる機会が増加した。
・日本骨髄バンクが、骨髄・末梢血幹細胞の提供に至りやすい若年ドナーの特徴を踏ま
え、応諾率の高いドナー登録者を増加させる取組やすでに登録しているドナーへの効
果的な介入を推進することができる。
2 令和5年度に推進する研究課題
(1)継続研究課題のうち優先的に推進するもの(増額要求等するもの)
【臓器・組織移植分野】
「小児からの臓器提供にかかる基盤整備と普及・教育システムの開発に関する研究」
(令
和3~5年度)
他の先進国に比して小児の提供件数は非常に少なく、提供を経験した施設数の著明
な増加も認められない。小児臓器提供の問題点・課題の解決に向けて、ガイドライン
改訂や指針作成、及び児童に対する臓器移植教育に係わるデータバンク作成に優先的
に取り組む必要がある。
【造血幹細胞移植分野】
「良質な臍帯血の効率的な採取と調整保存ならびに移植に用いる臍帯血の選択と安全
性に関わる運用に関する研究」(令和3~5年度:継続)
近年、臍帯血移植の実施件数が骨髄・末梢血幹細胞移植の実施件数を上回る一方で、
臍帯血の新規公開本数は伸び悩んでおり、出生数が減少する中でも臍帯血を一定数確
保していくことが課題である。そのため、臍帯血提供の促進、より良質な臍帯血の採
取・調製保存体制の構築について優先的に検討する必要がある。また、臍帯血選択基
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