資料2-4 厚生労働省の令和5年度研究事業に関する評価【概算要求前の評価】(案) (159 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26761.html |
出典情報 | 厚生科学審議会科学技術部会(第130回 7/14)《厚生労働省》 |
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・ カネミ油症の臨床症状を緩和する治療法や生活指導方法等に関して得られた知見に
ついて、定期的に患者に説明する場を設定したり、油症患者を治療する医療従事者に
情報提供したりすることを通じて、患者の治療や生活指導に速やかに応用した。
例えば、患者の症状緩和に有効であることが明らかになった漢方薬である麦門冬
湯、桂枝茯苓丸は治療に活用されている。また、これまでに得られた研究成果は診断
基準の見直し等にも随時利用されている。
2 令和5年度に推進する研究課題
(1)継続研究課題のうち優先的に推進するもの(増額要求等するもの)
・食品を介したダイオキシン類等の人体への影響の把握とその治療法の開発等に関する
研究
油症認定患者の次世代の健康状態を調査し、次世代の自覚症状や罹患しやすい疾患の傾
向等を解析することにより、次世代へのダイオキシン類の影響を明らかにする必要があ
る。
(2)新規研究課題として推進するもの
なし。
(3)令和5年度の研究課題(継続及び新規)に期待される研究成果の政策等への活用又は
実用化に向けた取組
・ ダイオキシンによる生物学的毒性の解明と防御法の確立
・ カネミ油症の症状を緩和する可能性のある、新たな化合物の候補の同定、AhR を介
した免疫反応の制御等の基礎的な機序の実証、エビデンスに基づく治療法の確立
・ 研究成果の患者への公表及び説明を通じた、治療や生活指導への活用
・ 検診結果の解析結果に基づく検診項目等の精緻化
・ 新たに得られた科学的知見に基づく診断基準のさらなる精緻化の検討
・ 関係自治体から得られた情報に基づく死因調査に資するデータベースの構築
Ⅱ
参考
1 研究事業と各戦略(新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画・フォローアップ、
成長戦略、骨太方針、統合イノベーション戦略、健康・医療戦略)との関係
特になし
2
他の研究事業(AMED 研究、他省庁研究事業)との関係
・ AMED 研究、他省庁研究事業との関係は、特になし。
・ 平成 24 年に成立した「カネミ油症患者に関する施策の総合的な推進に関する法律」
に基づき、カネミ油症患者への支援策として、カネミ油症に関する調査及び研究を推
進するため、行政事業費において、健康実態調査の実施及び調査協力者1人あたり 19
万円を支給する健康調査支援金の支払い等を行っている。本研究事業費においては、
油症検診を実施し、検診結果、治療状況等の情報を収集分析の上、診断・治療方法の
開発等を実施するとともに、認定の基礎となる科学的知見に基づく診断基準の精緻化
に必要な検討を実施している。
・ 本研究によって得られた各種情報について、令和3年に国において稼働を開始した
「油症患者健康実態調査対象者等情報連携システム」との将来的なデータ連携を視野
に入れた検討を進めることが期待される。
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