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資料2-4 厚生労働省の令和5年度研究事業に関する評価【概算要求前の評価】(案) (157 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26761.html
出典情報 厚生科学審議会科学技術部会(第130回 7/14)《厚生労働省》
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研究事業名

カネミ油症に関する研究事業

主管部局・課室名
医薬・生活衛生局生活衛生・食品安全企画課
省内関係部局・課室名 なし

当初予算額(千円)

令和2年度
219,713



令和3年度
219,713

令和4年度
219,713

実施方針の骨子
1 研究事業の概要
(1)研究事業の目的・目標
【背景】
カネミ油症は、昭和 43 年に、カネミ倉庫社製のライスオイル中に混入したポリ塩化
ビフェニル(PCB)や、ダイオキシン類の一種であるポリ塩化ジベンゾフラン(PCDF)等
を原因として発生した健康被害(食中毒)である。平成 24 年に成立した「カネミ油症
患者に関する施策の総合的な推進に関する法律」において、「カネミ油症に関する専門
的、学際的又は総合的な研究を推進することによりカネミ油症の診断、治療等に係る技
術の向上を図るとともに、その成果を普及し、活用し、及び発展させること」、「国は、
カネミ油症の診断基準の科学的知見に基づく見直し並びに診断、治療等に関する調査及
び研究が促進され、及びその成果が活用されるよう必要な施策を講ずるものとする。」
とされており、これらに基づいて研究を推進する必要がある。
また、血液中のごく微量なダイオキシン類を精確かつ高い再現性で分析する技術を確
立しており、将来的にはダイオキシン類の毒性を緩和する治療法の開発等、カネミ油症
患者のみに限定されない、幅広い有益な知見が得られることが期待できる。
【事業目標】
カネミ油症の診断、治療等にかかる技術の向上を図るとともに、その成果を普及し、
活用し、発展させる。
【研究のスコープ】
・ カネミ油症患者の健康実態調査や検診結果を集積した患者データベースの構築及び
それらを活用した疫学研究
・ 油症・芳香族炭化水素受容体(Aryl hydrocarbon Receptor)
(以下、
「AHR」という。)
を介したダイオキシン類曝露による健康影響のメカニズムを踏まえた、カネミ油症患
者の臨床症状の緩和のための漢方薬等を用いた臨床研究
・ 世界的にも稀な PCB や PCDF の摂食による健康被害の長期的影響や継世代影響の実
証型研究
【期待されるアウトプット】
・ ダイオキシン類による炎症による酸化ストレスを軽減する薬剤について研究を行
い、カネミ油症患者に対する治療薬としての使用に向けた基盤整備を行う。3年以内
に3件以上の候補化合物を同定する(現在のところ、候補化合物メトホルミン・黄連
解毒湯が同定されている)。
【期待されるアウトカム】
カネミ油症患者への支援の充実、ダイオキシン類汚染への対処法の普及が期待され
る。また、ダイオキシン類のみならず様々な要因によって生じる酸化ストレス自体を軽
減する手法を確立し、幅広い疾患に対する治療法の確立に貢献する。
特に
・ 新たな治療法・対処法等の発見や、この普及・促進を図ることにより、患者の QOL
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