資料2-4 厚生労働省の令和5年度研究事業に関する評価【概算要求前の評価】(案) (33 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26761.html |
出典情報 | 厚生科学審議会科学技術部会(第130回 7/14)《厚生労働省》 |
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(2)研究開発の環境の整備
・ 研究で得られたデータが産業利用を含めて有効かつ継続的に活用されるよう、IT 基
盤を含む個人の同意取得(E-consent*)や倫理審査の円滑化、国際連携対応を想定した取得
データの標準化等データ連携のための取組を進める。(総、文、◎厚、経)
*電子的な手法を用いて同意取得を行うこと。
(3)研究開発の公正かつ適正な実施の確保
○ 倫理的・法的・社会的課題への対応
・ 社会の理解を得つつ実用化を進めることが必要な研究開発テーマについて、患者・国
民の研究への参画の観点も加えながら、研究開発を推進するとともに、ELSI 研究を推進す
る。(◎文、厚)
4.4.研究開発及び新産業創出等を支える基盤的施策
4.4.1.データ利活用基盤の構築
(医療譲歩の利活用の推進)
・ デジタルセラピューティクス*、医療機器ソフトウェア・AI 等の新たな分野について、
審査員に対する専門的知識の向上や、薬事、標準、倫理、サイバーセキュリティ等の国際的
なルールづくりに関与しつつ、国際的な制度調和に留意して、国内における必要な制度整備
を進める。また、国際的な臨床研究や国際共同治験等を促進するため、バイオ・ライフサイ
エンス分野のデータの取り扱いについて、倫理、情報法制、セキュリティの国際的なルール
づくりに関与しつつ、国内における必要な制度整備を進める。(総、文、◎厚、経)
* デジタル技術を用いた疾病の予防、診断・治療等の医療行為を支援または実施するソフ
トウェア等のこと
2
Ⅲ
他の研究事業(AMED 研究、他省庁研究事業)との関係
AMED 研究に対応する研究事業はないが、将来社会実装されうる技術動向を把握し、
それが社会に与えうる影響を検討し、必要な環境整備を推進することによって、最先端
の技術を実用化につなげようとする AMED 研究等の開発及び社会への受容が促進され、
イノベーション加速に資する。
研究事業の評価
(1)必要性の
厚生労働分野に係る健康・医療関連に特化した具体的な ELSI の課題は多
観点から く存在し、課題の抽出、解決に向けた研究が求められている。
ゲノム医療分野については、解析から得られるゲノムデータによる不利益
への対策などの論点整理の必要性が高く、厚労省の事業である全ゲノム解析
等実行計画に係る政策の検討にも直結している。新規課題では、特にゲノム
差別に焦点を当てており、時宜を得ている。また、医療情報のデジタル化及
びデジタルデータ(病理画像、CT・MRI 画像、手術動画、ゲノムデータ等)
の AI 研究開発等への利活用の促進が肝要であり、デジタルデータの AI 研
究開発等への利活用に係る ELSI の抽出、国際的な動向も踏まえた対応策の
検討が必要である。したがって、ゲノム医療、ICT、人工知能(AI)等の科
学技術の開発とこれらの科学技術がもたらす ELSI の影響が、国民の不利益
に繋がることのないよう、ELSI をリアルタイムで検討する本研究事業を並
行して実施していくことは、最先端の科学技術を社会実装してより一層イノ
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