資料2-4 厚生労働省の令和5年度研究事業に関する評価【概算要求前の評価】(案) (28 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26761.html |
出典情報 | 厚生科学審議会科学技術部会(第130回 7/14)《厚生労働省》 |
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4 世界最高水準の医療の提供に資する医療分野の研究開発の推進
(1)研究開発の推進
④ゲノム・データ基盤プロジェクト
・健常人及び疾患のバイオバンク・コホート等の情報に加え、臨床研究等を行う際のコホ
ート・レジストリ、臨床情報等を統合し、研究開発を推進するために必要なデータ基盤を構
築する。 また、一人ひとりの治療精度を格段に向上させ、治療法のない患者に新たな治療
を提供するといったがんや難病等の医療の発展や、個別化医療の推進など、がんや難病等患
者のより良い医療の推進のため全ゲノム解析等実行計画を実施する。 特にがんの全ゲノム
解析は、臨床実装を見据え、がんの再発分野等の課題を明確に設定した上で推進する。ま
た、細胞のがん化過程をシームレスに追跡できるよう健常人コホートからがん患者の発生
を追跡できる研究について検討する。
・ その際、 詳細で正確な臨床情報 等 が得られる検体を重点的に解析するとともに、個
人情報等に配慮しつつ 研究開発や創薬等に活用できるデータシェアリングを進め、特に、
AMED で行う研究開発については、研究成果として得られたデータを共有する。
・ ゲノム・データ基盤の整備を 推進するとともに、全ゲノム解析等実行計画等の実行に
より得られるデータの利活用を促進することで、ライフステージを俯瞰して遺伝子変異・多
型と疾患の発症との関連等から疾患の発症・重症化予防、診断、治療等に資する研究開発を
推進し、病態解明を含めたゲノム医療、個別化医療の実現を目指す。
・ また、レジストリ等の医療データを活用した新たな診断・介入法の実装に向けた研究、
無形の医療技術やそれに関連するシステムの改善、改良を目指したデータ収集等の研究を
行う。
(2)研究開発の環境の整備
・ 研究で得られたデータが産業利用を含めて有効かつ継続的に活用されるよう、IT 基盤
を含む個人の同意取得(E-consent*) や倫理審査の円滑化、国際連携対応を想定した 取得
データの標準化等データ連携のための取組を進める。また、様々なデータ基盤に関する情報
を見える化し、体系的な取組となるよう関係者間で連携を図る。
*電子的な手法を用いて同意取得を行うこと。
4.4. 研究開発及び新産業創出等を支える基盤的施策
4.4.1 データ利活用基盤の構築
(医療情報の利活用の推進)
・ あわせて、個人情報等に配慮しつつ、医療画像等の臨床や研究から得られたデータを
医療分野の研究開発に活用する。
2
Ⅲ
他の研究事業(AMED 研究、他省庁研究事業)との関係
厚生労働科学研究は医療の質の向上、均てん化等の政策的課題に対応する研究を、
AMED 研究は恒常的にデータを利活用するための基盤を新しく構築し臨床研究や創薬開
発研究等への活用を目指す研究をそれぞれ実施し、両者の成果が統合されて医療 ICT 基
盤構築に貢献している。
研究事業の評価
(1)必要性の
本研究事業は健康・医療分野における、ICT や AI を活用することによる医
観点から 療の質向上、均てん化、診療支援基盤の構築や ICT・AI 開発のためのデータ
利活用を推進するものである。医療データを収集し安全かつ円滑に使用でき
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