令和4年版地方財政白書 (171 ページ)
出典
公開元URL | https://www.soumu.go.jp/menu_seisaku/hakusyo/index.html |
出典情報 | 令和4年版「地方財政の状況」(地方財政白書)(3/25)《総務省》 |
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2050 年カーボンニュートラルを目指し、経済と環境の好循環、グリーン社会の実現に取り組
む。
また、活力ある地方を創るべく、中小企業の生産性向上や最低賃金の全国的な引上げに取り組
むとともに、観光や農林水産業の振興、地域公共交通の活性化などにより、地方の所得を増や
し、地方を活性化する。都会から地方へ、また企業間で、さらには中小企業やベンチャーへな
ど、新たな人の流れをつくり、海外の成長を取り込んでいく。
さらに、不妊治療への保険適用に取り組む等切れ目ない子育て支援や、保育サービスを拡充す
るなど少子化対策を進め、全ての世代の方々が安心できる社会保障制度を構築する。テレワーク
や、同一労働同一賃金など働き方改革を推進するとともに、就職氷河期世代をはじめ、個々人の
状況に応じた就労や社会参加など頑張る人を強力に支援する。若者も高齢者も女性も障害や難病
のある方も皆が活躍できる地域共生社会の実現に取り組む。
加えて、自然災害からの復興や国土強靱化、国際連携の強化、経済安全保障の観点からの多角
的自由貿易体制の維持・強化など重要課題への取組を行う。
「経済再生なくして財政健全化なし」との基本方針の下、
「経済財政運営と改革の基本方針
2020」(令和 2 年 7 月 17 日閣議決定。以下「骨太方針 2020」という。
)に基づき、経済・財政
一体改革を推進することとし、デフレ脱却と経済再生の道筋を確かなものとしつつ、歳出・歳入
両面からの改革を推進する。
日本銀行には、新型コロナウイルス感染症の経済への影響を注視し、適切な金融政策運営を行
い、経済・物価・金融情勢を踏まえつつ、2%の物価安定目標を実現することを期待する。
(ウ)令和 3 年度の経済見通し
令和 3 年度については、
「令和 3 年度の経済財政運営の基本的態度」に基づき、総合経済対策
を円滑かつ着実に実施すること等により、令和 3 年度の実質 GDP 成長率は 4.0%程度、名目
GDP 成長率は 4.4%程度と見込まれ、年度中には経済の水準がコロナ前の水準に回帰すること
が見込まれる。
物価については、経済の改善に伴い、需給が引き締まる中で、デフレへの後戻りが避けられ、
消費者物価(総合)は 0.4%程度と緩やかに上昇することが見込まれる。
ただし、引き続き、感染症が内外経済を下振れさせるリスクに十分注意するとともに、金融資
本市場の変動等の影響を注視する必要がある。
イ 国の予算
「令和 3 年度予算編成の基本方針」
(令和 2 年 12 月 8 日閣議決定)及び「令和 3 年度の経済見通し
と経済財政運営の基本的態度」に基づいて、同月 21 日、令和 3 年度一般会計歳入歳出概算が閣議
決定された。
令和 3 年度予算は、以下のような基本的な考え方により編成された。
(ア)令和 3 年度予算の基本的な考え方
a
我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、依然として厳しい状況にあるが、
持ち直しの動きがみられる。先行きについては、感染拡大の防止策を講じつつ、社会経済活動
のレベルを引き上げていく中で、各種政策の効果や海外経済の改善もあって、持ち直しの動き
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