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令和4年版地方財政白書 (189 ページ)

公開元URL https://www.soumu.go.jp/menu_seisaku/hakusyo/index.html
出典情報 令和4年版「地方財政の状況」(地方財政白書)(3/25)《総務省》
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第2部 令和 3 年度及び令和 4 年度の地方財政

の、引き続き持ち直しの動きに弱さがみられる。先行きについては、経済社会活動が正常化に
向かう中で、各種政策の効果や海外経済の改善もあって、景気が持ち直していくことが期待さ
れる。ただし、供給面での制約や原材料価格の動向による下振れリスクに十分注意する必要が
ある。また、足元では新たな変異株の出現による感染拡大への懸念が生じていることから、新
型コロナウイルス感染症による内外経済への影響や金融資本市場の変動等の影響を注視する必
要がある。
b

このように先行き不透明な中、岸田内閣では、最悪の事態を想定しつつ水際対策を行うなど、
喫緊かつ最優先の課題である新型コロナウイルス感染症対応に万全を期し、感染症により大き
な影響を受ける方々の支援等を速やかに行うべく必要な対策を講じるとともに、
「成長と分配
の好循環」と「コロナ後の新しい社会の開拓」をコンセプトとした新しい資本主義を実現すべ
く精力的に取り組んでいるところである。

c

まず、新型コロナウイルス感染症対応については、これまでも、感染状況や、企業や暮らし
に与える影響に十分に目配りを行い、予備費なども活用して必要な対策を柔軟に行ってきてい
るが、今般、新型コロナウイルス感染症の拡大防止、
「ウィズコロナ」下での社会経済活動の
再開と次なる危機への備え、未来社会を切り拓く「新しい資本主義」の起動、防災・減災、国
土強靱化の推進など安全・安心の確保を柱とする経済対策を策定したところであり、これを速
やかに実行に移していく。

d

経済財政運営に当たっては、最大の目標であるデフレからの脱却を成し遂げる。危機に対す
る必要な財政支出は躊躇なく行い、万全を期する。経済あっての財政であり、順番を間違えて
はならない。まずは、経済をしっかり立て直す。そして、財政健全化に向けて取り組んでい
く。

e

その上で、岸田内閣が目指すのは、「成長と分配の好循環」と「コロナ後の新しい社会の開
拓」をコンセプトとする新しい資本主義の実現である。
成長を目指すことは極めて重要であり、その実現に全力で取り組む。しかし、分配なくして
次の成長なし。成長の果実をしっかりと分配することで、初めて次の成長が実現する。
具体的には、科学技術立国の実現、地方を活性化し、世界とつながる「デジタル田園都市国
家構想」
、経済安全保障の推進を 3 つの柱とした大胆な投資により、ポストコロナ社会を見据
えた成長戦略を国主導で推進し、経済成長を図る。また、賃上げの促進等による働く人への分
配機能の強化、看護・介護・保育等に係る公的価格の在り方の抜本的な見直し、少子化対策等
を含む全ての世代が支え合う持続可能な全世代型社会保障制度の構築を柱とした分配戦略を推
進する。

f

加えて、東日本大震災からの復興・創生、高付加価値化と輸出力強化を含む農林水産業の振
興、老朽化対策を含む防災・減災、国土強靱化や交通、物流インフラの整備等の推進、観光や
文化・芸術への支援など、地方活性化に向けた基盤づくりに積極的に投資する。年代・目的に
応じた、デジタル時代にふさわしい効果的な人材育成、質の高い教育の実現を図る。2050 年
カーボンニュートラルを目指し、グリーン社会の実現に取り組む。
これまでにない速度で厳しさを増す国際情勢の中で、国民を守り抜き、地球規模の課題解決
に向けて国際社会を主導するため、外交力や防衛力を強化する等、安全保障の強化に取り組む。

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