令和4年版地方財政白書 (187 ページ)
出典
公開元URL | https://www.soumu.go.jp/menu_seisaku/hakusyo/index.html |
出典情報 | 令和4年版「地方財政の状況」(地方財政白書)(3/25)《総務省》 |
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令和 4 年度の地方財政
(1) 令和 4 年度の経済見通しと国の予算
ア 経済見通しと経済財政運営の基本的態度
「令和 4 年度の経済見通しと経済財政運営の基本的態度」は、令和 3 年 12 月 23 日閣議了解、令
和 4 年 1 月 17 日閣議決定された。この中で、以下の令和 3 年度の経済動向、令和 4 年度の経済財
政運営の基本的態度及び令和 4 年度の経済見通しが示された。
(ア)令和 3 年度の経済動向
我が国経済は、長引く新型コロナウイルス感染症の影響の下にあるが、令和 3 年 9 月末の緊急
事態宣言及びまん延防止等重点措置の解除以降は、厳しい状況は徐々に緩和されており、このと
ころ持ち直しの動きがみられる。
ただし、オミクロン株を含めた新型コロナウイルス感染症による内外経済への影響、供給面で
の制約や原材料価格の動向による下振れリスクに十分注意するとともに、金融資本市場の変動等
の影響を注視する必要がある。
こうした中、政府は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止、
「ウィズコロナ」下での社会経
済活動の再開と次なる危機への備え、未来社会を切り拓く「新しい資本主義」の起動、防災・減
災、国土強靱化の推進など安全・安心の確保を柱とする「コロナ克服・新時代開拓のための経済
対策」(令和 3 年 11 月 19 日閣議決定。以下「経済対策」という。
)を策定し、令和 3 年度補正予
算を編成した。
新型コロナウイルス感染症に対しては、最近の感染拡大を含め、最悪の事態を想定した上で各
種の対応に万全を期すとともに、経済対策を迅速かつ着実に実行することを通じて、足元の経済
の下支えを図り、景気下振れリスクに対応し、感染拡大に際しても国民の暮らし、雇用や事業を
守り抜き、経済の底割れを防ぐ。また、「新しい資本主義」を起動し、
「成長と分配の好循環」を
実現して、経済を自律的な成長軌道に乗せる。
こうした下で、令和 3 年度の実質国内総生産(実質 GDP)成長率は 2.6%程度、名目国内総生
産(名目 GDP)成長率は 1.7%程度となり、GDP は令和 3 年度中に感染拡大前の水準を回復す
ることが見込まれる。また、消費者物価(総合)変化率はマイナス 0.1%程度と見込まれる。
(イ)令和 4 年度の経済財政運営の基本的態度
経済財政運営に当たっては、ウィズコロナの下で、社会経済活動の再開・継続を図りつつ、安
全・安心を確保していくとともに、経済対策を迅速かつ着実に実施し、公的支出による下支えを
図りつつ、消費や設備投資といった民需の回復を後押しし、経済を民需主導の持続的な成長軌道
に乗せていく。
最大の目標であるデフレからの脱却を成し遂げる。危機に対する必要な財政支出は躊躇なく行
い、万全を期する。経済あっての財政であり、順番を間違えてはならない。
経済をしっかり立て直す。そして、財政健全化に向けて取り組んでいく。
その上で、岸田内閣が目指すのは、「成長と分配の好循環」と「コロナ後の新しい社会の開拓」
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