04.【資料2-1】標準的な健診・保健指導プログラム(令和6年度版)(案)1/2 (109 ページ)
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公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31652.html |
出典情報 | 標準的な健診・保健指導プログラム改訂に関するワーキンググループ(第2回 3/7)《厚生労働省》 |
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すでに取組んでいる場合(4 実行期、5 維持期)
、どのような取組みを
いつから開始しているのか、その効果をどのように感じているのかを
確認・賞賛すると共に、取組みを続けることの重要性を伝える。ただ
し、無理な方法を実施していたり、 続けることが困難と感じていたり
する場合には、目標の見直し等について指導する。
準備期(3)では、実行しやすい目標を設定し、適切なタイミングでツー
ルを提供する等により実行できるという自信につながるように励ます
ことが有効である。
声かけの例
関心期・熟考期(2)では、生活習慣改善のメリットを伝えると共に、無
理のない方法で効果が上がることを伝える。たとえば約 3%の減量で
も検査値の改善効果が得られる 5 ことを伝える等の方法がある。 セル
フ管理につながるようなツールを提示し、継続できることをイメージ
してもらうことも重要である。
無関心期・前熟考期(1)では、現在の生活習慣が疾病につながることを
伝える。 ただし、「改善するつもりはない」と回答している者の中に
は、たとえば、既によい生活習慣を行っているのでこれ以上の改善はで
きない等、別の意図で回答している場合もあるので、本人の意識と行動
を改めて確認する。その際、たとえば、現在健康のために意識してやっ
ていること等を話してもらうとよい。
「改善するつもりはない」と回答しても、特定保健指導の基準に該当すれ
ば、利用を勧められることになることの理解を得ておくことが必要である。
留意事項
改善意欲が低いと回答しても、面接によって意欲が高まることがあるので、
保健指導の対象者となったことの理解を促し、保健指導の利用を勧める。保
健指導の対象者として除外する場合は慎重さが求められる。
生活習慣の改善を考えるうえで、行動変容への準備状況が重要である
ことからこの質問項目を設けていることの理解を促す。
対応方法
この質問項目への回答によらず、特定保健指導の基準に該当すれば、利
用を勧められることになることの理解を得る。
生活習慣は、食生活、運動・身体活動、喫煙、飲酒、睡眠・休養等、多
岐にわたるが、全体を捉えての回答でよいことを説明する。
参考資料
1.
Prochaska JO. et al. The transtheoretical model and stages of change, Health
Behavior Theory, Research, and Practice.5th ed. Glanz K.et al., P125-136,
Jossey -Bass, 2015.
2.
松永里香ら. 特定保健指導における行動変容ステージ別アプローチ方法. 保健師ジャー
ナル. 2012; 68: 50-56.
3.
林芙美ら. 特定保健指導の初回面接直後における職域男性の減量への取り組みに対す
る態度と体重減少との関係. 栄養学雑誌 2012;70: 294-304.
4.
溝下万里恵ら. 生活習慣変容ステージは健康行動の実施と一致しているか─特定健康
診査における標準的な質問票を用いた検討─. 栄養学雑誌 2011; 69: 318-325.
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