04.【資料2-1】標準的な健診・保健指導プログラム(令和6年度版)(案)1/2 (202 ページ)
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公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31652.html |
出典情報 | 標準的な健診・保健指導プログラム改訂に関するワーキンググループ(第2回 3/7)《厚生労働省》 |
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第1章 保健指導の基本的考え方
(1)保健指導とは
生活習慣病予防のための保健指導とは、対象者が自らの生活習慣における課
題に気付き、自らの意思による行動変容によって健康課題を改善し、健康的な生
活を維持できるよう、必要な情報の提示と助言等の支援を行うことである。
(2)保健指導の目的
生活習慣病予防に対する保健指導の第一の目的は、生活習慣病に移行しない
ことである。そのための保健指導では、対象者自身が健診結果を理解して体の変
化に気付き、自らの生活習慣を振り返り、生活習慣を改善するための行動目標を
設定・実践でき、そのことにより対象者が自分の健康に関するセルフケア(自己
管理)ができるようになることを目的とする。また、保健指導の結果として、健
診結果が改善する等の成果につながるような効果的な保健指導を行うことが期
待される。なお、生活習慣病有病者に対し、重症化や合併症の発症を予防するた
めの保健指導を行うことも重要である。
(3)生活習慣の改善につなげる保健指導の特徴
生活習慣病は、①自覚症状がほとんどないまま進行すること、②長年の生活習
慣に起因すること、③疾患発症の予測が可能なこと、を特徴とすることから、こ
れらを踏まえた保健指導を行う必要がある。
すなわち、健診によって生活習慣病の発症リスクを発見し、自覚症状はほとん
どないが発症のリスクがあることや、生活習慣の改善によってリスクを少なく
することが可能であること等を分かりやすく説明することが特に重要である。
しかし、生活習慣は個人が長年築いてきたものであるので、改善すべき生活習慣
に自ら気付くことが難しく、また、対象者は、行動変容は難しいと認識している
場合が多い。さらに、行動変容に抵抗を示す場合もあることを念頭に置いて、対
象者への支援を行う必要がある。なお、生活習慣の改善を促す支援に当たっては、
心身の状態や現在の生活習慣が構築された背景要因(家庭・職場環境や経済状況
等)にも留意し、必要に応じ、社会資源の活用等により、背景要因も考慮した支
援が必要な場合もあることに留意する。
○ 保健指導を実施する際の要点
対象者は、保健指導の際の個別面接やグループ面接等において、保健指導実施
者やグループメンバー等と対話をすることにより、客観的に自己の生活習慣を
振り返ることで改善すべき生活習慣を認識できる。その気付きが行動変容のき
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