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04.【資料2-1】標準的な健診・保健指導プログラム(令和6年度版)(案)1/2 (79 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31652.html
出典情報 標準的な健診・保健指導プログラム改訂に関するワーキンググループ(第2回 3/7)《厚生労働省》
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現在、たばこを習慣的に吸っていますか。
① はい

選択肢

② 以前は吸っていたが、最近1ヶ月間は吸っていない
③ いいえ

目的

保健指導対象者の選定と階層化に必要な質問。
第3期特定健診まで、この質問の選択肢は「はい」
「いいえ」の2択であっ
た。階層化に必要な情報は喫煙の有無のみであるが、選択肢が2択の場合、
「いいえ」と回答した者の中には過去に喫煙歴のない “生涯非喫煙者”

解説

と、過去に喫煙していたが現在喫煙していない“禁煙者”が含まれること
になる。禁煙者は生涯非喫煙者に比して疾患リスクが高いことや、再喫煙の
リスクがあることなど、非喫煙者と異なる保健指導が必要なことから、選択
肢が変更された。
喫煙は、様々な疾患のリスクを高める確実なエビデンスがある。
動脈硬化や脳卒中死亡(男性の1日1箱以内の喫煙で約1.5倍、1日2箱以上
で2.2倍)、虚血性心疾患死亡(同1.5倍、4.2倍)1、2型糖尿病(1日1箱以上
の喫煙で発症リスクが男性で1.4倍、女性で3.0倍)2のリスク因子である。
また、中性脂肪やLDLコレステロールの増加、HDLコレステロールの減少

エビデンス

とも 関連する3,4。喫煙とメタボリックシンドロームの重積は、動脈硬化を
更に亢進させ、いずれも 該当しない者と比べて脳梗塞や心筋梗塞の発症リ
スクが4~5倍高まる5。非喫煙者と比較して喫煙者の全がんリスクは約1.5
倍、肺がんは男性で約4.4倍、女性で2.8倍になる6,7。
喫煙により上昇した疾患リスクは禁煙により下げることができる。非喫煙
者と同等まで下げるために必要な禁煙期間は心血管疾患死亡リスクでは約
10年、がん罹患では男性で21年、女性で11年とされる8,9。


現喫煙者及び過去喫煙者については、喫煙量(本数・年数)の評価も重
要である。喫煙量の評価のための標準的な質問は以下のとおりである。
本数:1日に何本吸っていますか(吸っていましたか)

1日(



年数:通算で何年吸っていますか(吸っていましたか) 通算(




年間


ここでの喫煙は、紙巻きたばこだけでなく加熱式たばこも含むことに

聞き取り

留意すること。加熱式たばこという一般名称の知名度が高くないため、

ポイント

商品名でないと通じないことがある。


人によっては加熱式たばこの使用は喫煙ではないと認識している場合
がある。



過去喫煙者には禁煙年数も確認することで、現在のリスクを推定でき
る。
喫煙は歯周病や歯の喪失とも関係する。口腔機能の状態(質問13)に
よっては食事指導を実施できない場合もあることに留意し、必要に応
じて歯科医療機関を紹介する。

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