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04.【資料2-1】標準的な健診・保健指導プログラム(令和6年度版)(案)1/2 (37 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31652.html
出典情報 標準的な健診・保健指導プログラム改訂に関するワーキンググループ(第2回 3/7)《厚生労働省》
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第2編 健診
第1章 メタボリックシンドロームに着目する意義
平成17年4月に、日本内科学会等内科系8学会が合同でメタボリックシンド
ロームの疾患概念と診断基準を示した。虚血性心疾患等の動脈硬化性疾患の主
たる危険因子は高LDLコレステロール血症であるが、メタボリックシンドロー
ムは、高LDLコレステロール血症とは独立したハイリスク状態として登場した
概念である。
メタボリックシンドロームは、内臓脂肪の蓄積を共通の要因として、代謝性危
険因子である血糖高値、脂質異常、血圧高値を呈する病態であり、重複数が多い
ほど、虚血性心疾患等の心血管疾患や脳梗塞等の脳血管疾患等の発症リスクが
高くなることがわかっている。一方、内臓脂肪を減少させることで、それらの発
症リスクを低減することができる。
すなわち、内臓脂肪の蓄積に起因する糖尿病、脂質異常症、高血圧症は、生活
習慣の改善により予防可能である。また、発症してしまった後でも、LDLコレス
テロールと同時に、血糖、血圧等をコントロールすることにより、虚血性心疾患
や脳卒中等の脳・心血管疾患の発症や人工透析を必要とする腎不全等への進展・
重症化を予防することが可能であるという考え方である。
メタボリックシンドロームの概念を導入することにより、内臓脂肪の蓄積や
体重増加が、血糖や中性脂肪、血圧等の上昇をもたらすことや、様々な形で血管
を損傷して動脈硬化を引き起こすことにより、心血管疾患、脳血管疾患、腎不全
等に至る原因となることを詳細に示すことができる。そのため、健診受診者にと
って、生活習慣と健診結果、疾病発症との関係が理解しやすく、実施者にとって
も生活習慣の改善に向けての明確な動機付けがしやすい。

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