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04.【資料2-1】標準的な健診・保健指導プログラム(令和6年度版)(案)1/2 (161 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31652.html
出典情報 標準的な健診・保健指導プログラム改訂に関するワーキンググループ(第2回 3/7)《厚生労働省》
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「糖尿病網膜症」とは?
○ 高血糖状態が長く継続すると、網膜の血管に障害が起こり、出血や新生血
管(出血しやすいもろい血管)の発生、網膜剥離等を引きおこし、最悪の
場合失明につながる病気です。
○ 網膜症があっても初期~中期においては視力障害などの自覚症状がない
場合がほとんどです。
視力障害などの症状が出てからの治療では、失明につながる場合があること
から、定期的な眼底検査と適切な治療が必要です。
○ 日本人 2 型糖尿病における網膜症の発症予防・悪化防止のためには、血
糖、血圧、体重のコントロールが重要であることがわかっています。脂質
異常症の改善も進展防止につながるとの報告があります。
健診における眼底検査の有用性と限界
○ 高血糖者に対しては 両眼の眼底撮影を行う必要があります。
○ 健診での眼底検査では、通常無散瞳眼底カメラで撮影された写真を医師が
判定することが多いです。
無散瞳の場合には網膜周辺部の所見が得られないことや、眼底写真で検出
可能な網膜症の発症以前でも網膜の血管密度や神経機能に異常が見られ
ることがありますので注意が必要です。健診では眼科専門医以外が判定す
る場合も多いことを鑑みて、我が国で用いられることの多い簡便な分類法
として改変 Davis 法とエビデンスに基づく重症化のリスクに応じて定め
られた国際分類(括弧内)を併記しています。
○ 眼底カメラで所見がないとされた場合にも、眼科医による詳細な検査で網
膜症が発見されることもあるので、糖尿病と診断されている者には毎年眼
科を受診し、網膜症の検査を受けることを勧めることが大切です。

【対象者への説明文例】
① の場合

(増殖網膜症)

糖尿病網膜症が非常に進行しており、このままでは失明の危険性が高い状態と考えら
れます。すぐに眼科で治療を受けることで失明を防ぐことができる可能性が高まります。
同時にかかりつけの医療機関等で糖尿病の管理もしっかり行ってください。

② の場合

(増殖前網膜症・重症非増殖網膜症)

糖尿病網膜症が進行し、大出血、網膜剥離など視力障害がおこる一歩手前の可能性が
あります。眼科で適切な治療を受けることで視力を維持し、失明を防ぐ可能性が高まり
ます。合わせて糖尿病の管理もかかりつけの医療機関等でしっかり行ってください。

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